2009年10月アーカイブ
2010年度予算概算要求
先日、各省庁より2010年度予算の概算要求額がでてきました。
財布の紐を握っている財務省に他の省庁が
予算付けを要求するものです。
今回の予算要求額は昨年の要求額を下回るように、
首相から各省庁に通達されていたはずなのに、
結果は過去最高額の要求額となったようです。
もともと、無駄な支出は減らすが、国民への還元は大きくするという、
かなり無理のある政策を実行しようとするわけで、
首相の思い通りに行かなくても仕方ないとは思います。
結果は、予想どおり、赤字国債の発行になるようです。
今後は、この予算の内容を吟味して、
いや、査定して、減額交渉が始まります。
報道を見ていると何か子供が母親にお小遣いをねだっているようで、
微笑ましくも感じられ、不思議な感じがします。
差詰め、予算査定をする国家戦略室はお父さんでしょうか。
国民の血税と財産に係わることですから、方針がぶれることなく、
最後まで投げ出さない厳格な親父であることを期待してしまいます。
税理士法人 久保田会計事務所
税理士 久保田博之
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第十八話~
すっかり気落ちしてしまった私を見て海苔巻さんが苦笑する。
『まぁまぁ、そんなに気を落とさないでください。
まだ、採算の取れない計画だと決まった訳ではありませんよ。』
しかし、その言葉は慰めの言葉にしか聞こえず・・。
「・・・・だってマイナスですよ?無理ですよ、無理。」
いつか黒字になるかも!なんて到底思えなかった。
『おやおや、随分弱気になってしまわれましたね。
マイナスになってしまったと言っても
実際に事を起こした訳ではないでしょう?』
「・・・まぁ・・そうですけど・・」
あんな穴だらけの計画でも1日あたりの売上は
現実的に考えて出したものだった。
経費だって・・まぁ人件費以外は問題はないはず・・・。
それで足が出たのだから・・やはり無理なのだと思う。
『今回は人件費が小町さんが思っていたよりも高くついた為に
利益が減ってしまいましたが・・・。
では、逆に。利益がマイナスにならない境界線って
いくらぐらいだと思いますか?』
「ええっ?マイナスにならない境界線、ですか・・?」
海苔巻さんは頷いて、返事を待っている様子だったので慌てて考える。
「・・・えーっと・・・。・・・・・かかる経費よりも上ってことくらいしか・・。」
分からないと申し訳なさそうに答えると、
海苔巻さんは頷いてさらに説明を続けた。
『はは、そんなに恐縮しなくても考え方は合っていますよ。
実は、かかる経費から逆算することで
だいたいの売上を出すことが可能なんです。
そして、その答えから「最低でもこれだけ売れたら大丈夫」
という基準が分かれば・・・
今度はその数字の実現もしくはその上を行く為には
何をすれば良いかと考えることができると思いませんか?』
「・・はぁ。」
(・・・わかるような・・わからないような・・?)
いまいちピンとこないまま曖昧な返事を返す。
それが伝わったのか・・
『・・まぁ、こうしてクドクドと説明するよりも実際にしてみた方が
きっと分かりやすいですよ。
とりあえず・・・小町さんのこの計画を元に考えてみましょうか。』
「・・あ、はい。」
案ずるより産むが易し、ということなのか。
もしくは習って覚えろということなのか・・。
どちらにせよ、あまり頭でじっくり考えるタイプでは無かったので・・
そちらの方が私には向いていそうだと思った。
けれど・・。
(・・・私、もう諦めようと思ってたんやけどなぁ・・)
なんとなく海苔巻さんにのせられる形で。
いつの間にやら話は計画の立て直しへと突入していったのであった。
第19話へつづく。
改正労働基準法
労務事業部です。
今回は平成22年4月1日から施行される改正労働基準法について
お話させて頂きます。
改正内容としては、
①時間外労働の割増賃金率の引き上げ
②割増賃金引き上げなどの努力義務
③年次有給休暇の時間単位取得
の3つがあげられます。
すでにご存じの方も多いとは思いますが、
どんなことが改正になるのか、
1つずつご紹介したいと思います。
①の改正ポイントとしては下記の項目があげられます。
・1ヶ月に60時間を超える時間外労働については、
法定割増賃金率が、現行の25%以上から50%以上
に引き上げられます。
(休日労働、深夜労働の割増賃金率の変更はありません)
・事業場で労使協定を締結すれば、
1ヶ月に60時間を超える時間外労働を行った労働者に対して
改正による引き上げ分(25%以上から50%以上に引き上げた
差の25%以上分)の割増賃金の支払いに代えて
有給休暇を付与することができます。
ただし、労働者がこの有給休暇を取得した場合でも、
今まで通りの25%以上の割増賃金の支払は必要になります。
2つ目のポイントを具体的に見てみると
時間外労働を76時間行った場合は、
月60時間を超える16時間分の割増賃金引き上げ分を
25%と考えると、16時間×0.25=4時間分の
有給休暇の付与に代えることができます。
(ただし、今まで通りの76時間×1.25以上の
賃金の支払いは必要となります)
この有給休暇の付与に関しては、③の論点につながりますので、
後日改めてお話させて頂きます。
①の改正内容は中小企業については、
当分の間、適用が猶予されます。
(法の施行から3年経過後に改めて検討することとされています)
「じゃあうちには関係ない」という事業主様もいらっしゃると思います。
しかし、近いうちに企業規模にかかわらず、
適用される可能性は大いにあります。
今はまだ大丈夫でも、適用されることが決まった時に慌てない為にも、
この機会に対策を立てられてはいかがでしょうか?
次回は②の改正ポイントについてお話させて頂きます。
【参考】
※猶予される中小企業の範囲
資本金等の額または出資の総額が
・小売業 :資本金等5,000万円以下又は常用労働者数50人以下
・サービス業:資本金等5,000万円以下又は常用労働者数100人以下
・卸売業 :資本金等1億円以下又は常用労働者数100人以下
・上記以外:資本金等3億円以下又は常用労働者数300人以下
※上記要件は、事業場単位ではなく、
企業(法人または個人事業主)単位で判断されます。
情報
先日、第7回後継者経営塾が開催されました。
今回は「人事戦略」の基本を学ぶ回で、
人事コンサルタントの松本順市先生に講師をして頂きました。
いくつもの事例をご紹介頂きながら、社員を成長させるための
人事制度の作り方について、丁寧に教えて頂きました。
そして、最後のスピーチの中で、次のようにお話されました。
「本日集まられている皆さんは、企業の後継者として同じような立場で、
現場で頑張っておられる方ばかりです。ここには約50名の受講者が
おられます。毎回、ここで学ばれたことをきっと現場で実践しておら
れると思います。
せっかく何かのご縁で集まられていますので、是非、その実践された
感想や実践方法など、互いにお話下さい。いわゆる情報交換です。
そうすることにより、一人でできる経験ではなく50人の生きた経験
をすることができます。
情報というのは、情けに報いると書きます。
つまり情報を多く発信した人にさらに情報が
集まってくることになっています。
どうか、積極的に生きた情報を発信しそして、
また、生きた情報を持って帰ってください。」
本当に素晴らしいお話でした。
自社のことをいくら話しても何の得にもならない、と思いがちですが、
思い切って話してみることで良い情報が入ってくるとなれば、
何の迷いもありません。
主催者もしっかり勉強させて頂ける塾でした。
税理士法人 久保田会計事務所
税理士 久保田博之
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第十七話~
ひとしきり笑った後、私は再び自分の案を書き出したメモに目をやった。
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【ランチ】
・@550円/食
・一日に4人/件→20件くらい見込みあり?(オフィス街など)
・バイト(配達要員)4人
・バイト代→@900円(1日2時間くらい)→1人あたり1,800円/日
・キャノピー(配達車両)×2台 *中古車で一台20万くらい
・自転車(配達用)×2台 *中古車なら1台1万以内
・ガソリン代などの雑費 3,000円くらい?
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【売上】550円×(20件×4人)=44,000円/日
【材料費】44,000×30%=13,200円/日
【人件費】900円×2h×4人=7,200円/日
◆1日あたりの利益◆
44,000円-(13,200円+7,200円)=23,600円/日
(*雑費3,000円を△してだいたい 20,600円くらい?)
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予測した一日あたりの利益は2万と少し。
修正後は利益が出てもわずかでしょうと言われた私の計画。
今のままだとどれくらいの利益が手元に残ることになるのか・・。
先程、海苔巻さんから受けた指摘を元に計算し直してみることにした。
(ええっと、人件費が28,800円だったから・・・)
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◆1日あたりの利益◆
×44,000円-(13,200円+7,200円)=23,600円/日
○44,000円-(13,200円+28,800円)=2,000円/日
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(利益・・・2,000円・・・?)
しかしその結果は想像以上に悪く・・。
海苔巻さんに言われた様に、
初めから完璧な計画なんてないのだと分かってはいても・・
だんだん、自分のやろうとしていたことがものすごく無謀なことの様に思えてきて
『やっぱりやめようかなぁ・・。』などと考えてしまう。
(あ、違う。雑費を考慮に入れてなかったから・・それを引いて・・・。)
すでに2,000円となっていた利益から更に雑費の3,000円を引くと、
当たり前だが数字はマイナスになるわけで。
「海苔巻さん、なんだかこの配達ビジネス・・・
やめた方がいいんじゃないかって思えてきました・・」
人件費を見直してもらっただけでこの有様である。
ここへ来る前の勢いはどこへやら。
先程持ち直した雰囲気も、マイナスになると分かった後は再び暗くなってしまい・・
すっかり意気消沈した私なのであった。
第18話へつづく。



