労務事業部です。
今回は、前々回に改正内容の③としてあげていた
「年次有給休暇の時間単位取得」について
お話させて頂きます。
改正内容を順番にお話させていただいてきましたが、最終項目となります。
現行では、年次有給休暇は『1日単位』で取得すること
とされていますが、事業場で労使協定を締結すれば、
1年に5日分を限度として『時間単位』で取得できるようになります。
これは正社員だけでなく、
所定労働日数が少ないパートタイム労働者の方なども、
労使協定を締結すれば、『時間単位』で取得できるようになります。
1日分の年次有給休暇が何時間分の年次有給休暇に当たるかは、
労働者の所定労働時間をもとに決めることになりますが、
詳細は法改正の施行までに厚生労働省令で定められることとなっています。
今回の改正では、15分や30分といった
1時間に満たない単位での取得は認められていません。
所定労働時間が、7時間や8時間の会社なら問題はないとしても、
すべての会社がキリのよい時間とは限りません。
例えば、7時間30分の所定労働時間ではどうなるのでしょうか?
分単位での取得が認められないとなると、
時間単位取得をする場合、30分残ってしまいます。
この30分を切り捨ててしまうと、労働者不利益となってしまうので、
切り上げなければなりません。
(労働基準法施行規則24条の4第1号)
これをふまえて考えると、
7時間30分を切り上げて8時間
その5日分ということで、8時間×5日=40時間の時間単位年休が
取得できることとなります。
取得単位は、「時間」を単位とするものであれば、
必ずしも1時間単位でなくても差し支えはありません。
『2時間』、『3時間』のように1時間よりも大きなかたまりの単位で
取得することも可能ですが、
その場合は1日の所定労働時間を上回ることはできません。
例えば、1日3時間勤務のパートタイム労働者を雇用している会社では、
原則4時間単位の取得を定めてはいけないということになります。
この年次有給休暇を日単位で取得するか、時間単位で取得するかは、
労働者が自由に選択することができます。
(ただし、労働者が1日単位で取得することを希望した場合に、
使用者が時間単位に変更することはできません)
「年次有給休暇の時間単位取得」は、通院やその他の用事などで、
数時間の年次有給休暇の取得を求めていた労働者にとっては、
プラスになる改正内容だと思います。
仕事と生活の調和を図るという観点からも、
実施にむけて検討されてはいかがでしょうか。
【労使協定の例】
(対象者)
第1条 すべての労働者を対象とする。
(日数の上限)
第2条 年次有給休暇を時間単位で取得することができる日数は5日以内とする。
(1日分の年次有給休暇に相当する時間単位年休)
第3条 年次有給休暇を時間単位で取得する場合は、
1日分の年次有給休暇に相当する時間数を8時間とする。
(取得単位)
第4条 年次有給休暇を時間単位で取得する場合は、
1時間単位で取得するものとする。




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