2009年11月アーカイブ
『他のとこはどう?』
PDC支援事業部です。
長引く不況の中、お客さまからタイトルのように、
他社さんの業績を気にされる言葉をお聞きすることが多くなりました。
ユニクロなど好調な企業がある一方で、
特に中小企業ではまだまだ先行きに不安を抱かれている
経営者の方も多いかと思います。
そんな中では本当に他社も同じように経営が苦しいんだろうかと、
正直気になりますよね。
『他社の業績』が気になりだしたら、
自分の会社を見つめ直す良い機会になりますよ。
例えば同業の黒字企業と比べてどういった面が違うのか、
経費等どこに改善する余地があるのかを洗い出し、
目標を絞って行動することで、現状から抜け出すきっかけが
見つかるかもしれません。
私たちもMAS監査などを通して、
そういった経営者の方のサポートをしていきたいと思います。
事業仕分け
いよいよ、
行政刷新会議による22年度予算の事業仕分けが始まりました。
関係者と刷新会議の政治家による予算の削減交渉が、
体育館で行われています。
なぜ体育館なのかは良くわかりませんが、
開かれた議論を公開することが目的だろうと思います。
テレビで見られた方も多いと思います。
体育館では、予算を要求する省庁関係者、
補助金の支給先が予算の必要性を主張し、
政治家がゼロベースで見直しながら、その必要性を判断していきます。
1案件について約1時間の議論で結果が言い渡されているようです。
スパスパっと予算が削られていくことは、
今の国家財政にとってはとても重要なことだと思います。
そこで、行政刷新会議はいったい何をよりどころに
判断しているのでしょうか。
まさか、省庁のプレゼンテーションの良し悪しで
決めているとは思いたくありません。
すべての結果がでたあとに、すっきりした総括コメントをいただきたいと、
期待しています。
少し心配なのは、補助金が停止された事業であっても、
現場では、その目的のために必死になって
働いている民間人も多いことです。
その事業に人生をかけておられる方も少なからずおられると思うと、
たった1時間で廃止になってしまうのは大変心苦しいところです。
廃止は廃止でいいのですが、廃止理由も含めて、
関係者の方へのフォローもしっかりして頂いてこそ、
本当に実りのある事業仕分けになると思います。
税理士法人 久保田会計事務所
税理士 久保田博之
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第二十二話~
私が頷いたのを確認して、海苔巻さんが更に説明を続ける。
『そして、更に言えば・・バイト代や雑費といった費用は
極端な話、売上が例え0円でも
ほぼ同額が発生するものですよね?』
「・・えっと・・はい、そうですね。」
それが一体なんだろうといまいちピンとこないまま、
人を雇えば客がいなくても確かに費用だけは発生するなぁ
と想像して頷いた。
『ではここで一つ問題です。
人件費などと同様に発生が考えられる経費として
材料費もありますが・・・
これはメモに書かれていないことからもお分かりの様に、
固定費ではありません。
・・・一体何が違うと思いますか?』
・・・なんだか突然問題が出されて焦ってしまう。
当の出題者はそんな私を見ながら
今までの話を聞いていたら分かりますよ、的な表情で
にこにこしていた。
妙なプレッシャーを勝手に感じながら
今までの説明を脳みそフル回転で思い出す。
「・・こ、固定費は・・月々ほぼ同額のもので・・・。
・・材料費は月々同額とは限らないし・・・
だから、ですか??」
『うーん、おしい。90点ですね。』
えー!と声を上げると
「問題を出す前にせっかくヒントを言ったのになぁ」
と海苔巻さんが笑う。
それを聞いてまた、えー!?と声を上げる私。
『あはは。じゃあ、せっかくなので
併せて材料費についても説明しましょうか。
ついでに、今度は売上の中身の構造をイメージしやすい様に
図で表してみましょう。』
・・・一体そんなヒントをいつ言ったというのか・・・。
少しも思い出せないとってもザルな自分の脳みそを恨めしく思う私を尻目に。
海苔巻さんは手元に開けられたレポート用紙におもむろに何かを書き始めたのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『よし、書けた。とりあえず簡単に基本的な図にしてみましたので・・・
こちらをご覧頂けますか?』
しばらくして、海苔巻さんが書く手を止めると
用紙の向きを私が見やすいように
変えてくれたので改めて視線を向ける。
そこには縦長の長方形の□(四角)が隣同士に2つ並んでいて・・・
それぞれに【売上】・【変動費/固定費(人件費・雑費)/利益】と書いてあった。
+++++++++++
+++++++++++
売上から費用を引いて残ったのが利益。
確かに、基本的だった。その分私でも分かりやすい。
「・・・・材料費は変動費、なんですね。」
見せられた手書きの図を見てそう呟く。
・・・・材料費が変動費なのは分かる気がした。
イメージしやすいというか・・。
だって、その日によって作るおかずとか仕入れることが
出来たものによって金額も変わるし・・。
『はい、そうなんです。でも、こっちの人件費などは
先程言ったとおり「固定費」になります。』
「・・・・毎月ほぼ同額で計上されるから、ですよね。」
『はい、概ね正解ですよ。』
概ね、という答えのとおり
どうやらそれだけが変動費との違いではないらしい。
ヒントは出したと言われたが・・一体何がどう違うのか、
さっぱり分からなかった。
「・・・はぁ・・。」
じゃあ、その違いは?と目で説明を促すと察した様に
軽く海苔巻さんが頷いて。
『先程も触れましたが・・・固定費なのかどうか、
その費用を判別するのに必要な点は
月々にほぼ同額が計上されていること。
そしてもう一つ。ポイントがあります。』
「ポイント・・・。それがさっき言ったというヒントですか?」
『はい。そうなんです。もう一つの判別のポイントは
【売上の増減によって変更しない金額】であるか
否か、です。』
「売上の増減・・・?」
変更しない金額?と小さく首を傾げる。
『売上が多くても少なくても、人件費やガソリン代といった
雑費は必ず発生しますよね?
逆に、材料費といった変動費にあたるものは
売上が伸びればそれだけ商品も多く出ているはず
なので、当然かかる費用も高くなります。
反対に売上が落ち込めば品数を減らしたりするでしょうから
かかる費用は低くなります。』
「・・・ああ、なるほど。・・・そういう・・って。ああ!」
意味なのか、と納得しかけて。思い出した。
確か、問題を出される前に「人件費などは
売上が0円でも発生しますよね?」と、尋ねられていた。
あれがヒントだったのか、とようやく気づく。
『・・・・ね?ちゃんとヒントを出していたでしょう?』
「・・・ですね。すいません。」
楽しそうな海苔巻さんに苦笑を返したのだった。
第23話へつづく。
「 利益の考え方 」
こんにちは、PDC支援事業部です。
今回は会社の利益について少し考えてみたいと思います。
上半期の決算数値や、通期業績の見通しなどが
新聞紙上で発表されておりますが、その見出しは「赤字幅縮小」や
「増収増益」、あるいは依然として「減収減益」等、過去の業績と
比較した利益がどうかというものがほとんどです。
これは、業績が昇り調子なのか、あるいは下降線なのかを測る上で
当然もっとも大切な視点であるからです。
私たちがお客様に決算のご説明や月々の業績をお話させていただく上でも
必ずお話しさせていただくポイントです。
ただ、これと同じくらい大切なポイント、それは算出された利益が
その会社にとって必要な金額を上回っているかどうかという視点です。
増収増益であっても、その会社にとって必要な利益額に未達であれば
決して良い業績とは言えません。
逆に減益であっても必要利益を大幅に上回っている状況であれば
さほど悲観すべき状況では無いのかもしれません。
「必要利益額」、これをしっかり把握できているかどうかが非常に大切です。
この必要利益額は、
借入返済額や資産投資予定額、留保すべき利益等から求められます。
「御社にとっての必要な利益はおいくらですか?」
大体はわかっているつもりではいるけれど具体的な数値は・・・
という経営者の方がいらっしゃれば黄色信号かもしれません。
必要利益の算出から、それを達成すべき売上額と行動計画まで、
ぜひ経営計画の策定をしてみられたらいかがでしょう。
きっと経営のヒントになる新たな発見があると思います。
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第二十一話~
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【固定費】→人件費+雑費
人件費:900円×8h×4人=28,800円/日
雑費(ガソリン代など):3,000円/日
→28,800円+3,000円=31,800円/日
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海苔巻さんが新たに抜き出した数字に目をやる。
(・・・これが計算に必要な数字・・?)
さっきの【45,428】という謎の金額はこれを元に
出したということで・・・。
・・・・さっぱり分からない。
『はは、そんな困った顔をしなくても今からきちんと説明致しますよ。』
「・・・あ、はい・・。えっと、その前に・・あの。固定費ってなんですか?
メモには人件費と雑費を足すって書いてありますけど・・。
それに、材料費とか関係ないんですか??
私はてっきりかかった経費を全部足したりするのかと・・・。」
疑問に思ったことを口に出す。
『ああ、そうですね。材料費のこともお話するつもりではいたんですが・・。
ではまずは、固定費や変動費といったものの説明から始めましょうか。』
「・・・すみません。」
とっても無知で・・・。
恐縮して小さくなる。
『初めてご相談に来られた時にも言いましたが・・
分からないことは分からない、とその都度言って頂いた方が
こちらとしても助かるんですよ?』
「・・・・はい。・・・そういえば・・あの時もそう言われましたね。」
帳面の付け方が分からなくて相談にきた時のことを思い出し、苦笑する。
『そうですよ。そう言った後は
あんなに質問攻めだったのに忘れるなんて(笑)
・・では思い出して頂いた所で早速本題に入りましょうか。』
海苔巻さんが笑うので。
今度はこちらも笑って「すみません」、と謝ったのだった。
『では、まず・・・メモに抜き出したことですし、固定費の説明から。
固定費、と言うのはここに書いている通り小町さんの計画で言うところの
バイト代である【人件費】とガソリン代等の【雑費】にあたります。』
分かった、という意思表示に軽く相づちを打つ。
「ええと、でも人件費もガソリン代もかかる費用って
その都度変わってきたりしませんか?」
どちらも毎月同じだけの費用が計上されるとは限らないと思うのだけれど・・・?
『はい、そうですね。
現実的には毎月同額が計上されるということは
ほとんどあり得ないと思います。』
「・・・ですよね。」
『はい。ですからそれに関しては財務分析上は
月々で余程大きな金額の差が出ない限りは
同じ固定費として見ていくことになります。』
「・・へぇ・・そういうものなんですか。」
『はい、実はそういうものなんですよ。』
確かにそんなに細かく見ていたら分析するのは大変そうだと納得したのだった。
第22話へつづく。



