2009年12月アーカイブ
贈与税①
相続支援事業部です。
今回は相続税の補完税といわれる贈与税のお話します。
まずは何故贈与税が相続税の補完税といわれているか
について説明します。
皆さんもご存じの通り相続税は被相続人が亡くなられた時に、
その被相続人の所有していた財産を
相続人が取得した場合に発生するものです。
もちろん必ず発生するものありませんが、
この「亡くなられたとき」というのが、ポイントなんです。
もし仮に贈与税というものがなければ、亡くなる前に、
将来相続税が課税される財産を配偶者や子に贈与することにより、
相続税の課税を免れようという事になるかもしれません。
これを防止するためにあるのが贈与税です。
つまり、生前の贈与に対して、贈与税を課税することにより
相続税を補完しているということなんです。
そもそも法人税には、法人税法が、所得税には所得税法がありますが、
贈与税には贈与税法というものはありません。
と言うのも、実は贈与税は相続税法の中に規定されている税金なんです。
つまり相続税法の中には、相続税と贈与税の二つがあり、
これを一般的に一税法二税目といいます。
この様に相続税と贈与税には密接な関係にあるといえます。
次回は贈与税の内容について、少しお話していきたいと思います。
偉大な中小企業
自らのことを「中小企業のおやじ」と称される
スズキ自動車の鈴木社長。
実際に中小企業でないのは皆さんご存じのとおりですが、
スズキ自動車の動きの早さは、まさしく中小企業並み、
若しくはそれ以上の早さです。
この度、インドで絶大なシェア(なんと50%超)を誇るスズキ自動車は
同じく新興国の雄である中国で絶大なシェアを握る
ドイツのフォルクスワーゲン社と資本提携に合意されました。
ますます重要性を増す新興国での販路拡大と
電気自動車などの新技術の獲得を目指してのことだそうです。
こんな事はそう簡単には実現しません。
一役員がいくら将来に向けての危機感を訴えたところで、
インドで50%を超えるシェアを握る会社が、
世界的な大手の傘下にはいるような資本提携は、
あぐらをかいた役員会で否決されるか、結論が先延ばしになって
実現しないのが普通です。
そこを、この段階で一気呵成に提携までもっていかれた
鈴木社長の手腕は本当に素晴らしいものがあります。
鈴木社長は一旦会長に退かれていましたが、
昨年のリーマンショック後に社長に復帰されました。
その際に出されたコメントは、「今回の不況は、
過去にオイルショックを経験した自分でないと乗り越えられない。
決して、現在の役員陣がふがいないのではない。」というものでした。
この時の人事の決断も他社よりはかなり早かったと記憶しています。
この鈴木社長が率いるスズキ自動車は、
まさしく「偉大な中小企業」だと思っていましたが、
何と、世界一の販売台数を持つ自動車グループになられました。
これからは、いくら「中小企業のおやじ」と言われても
違和感がでてしまいますが、
スズキ自動車の今後の展開を楽しみに見ていきたいと思いました。
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第二十六話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第26話。
初めてご覧いただく方は是非
からどうぞ。
小町さんの計画
【売上】44,000円/日
【変動費】→材料費:13,200円/日
【固定費】→人件費+雑費:31,800円/日(28,800円+3,000円)
からどうして【45,428】という金額が出るんですか?
というお話の続きです。
+++++++++++++++++++++
なにやら、先程は一つのくくりに入っていた『固定費』が
抜き出されるような形で右側に表示されている。
「45,428円って、確か・・・ええと・・。」
そもそもなんの数字だったか・・と首を傾げる。
色々間に挟んだせいか少し記憶が危うくなっていた。
『最低限、ぎりぎりラインの売上の数値ですよ。』
間に色々説明しましたからねぇ、と海苔巻さんが笑いながら答えてくれた。
「あ、そうでしたそうでした!
それが分かっていたら行動の為の計画が立てやすいっていう・・。」
そんな話だった気がする。
『はい。では思い出して頂いた所で・・。この表を見てください。
さっきは固定費も変動費の下に続きで並んでいたかと思います。』
「そうですね。これは・・固定費と・・変動費と利益を
比べて見るということですか?」
わざわざ抜き出しているのだからそういうことなのだろうと思う。
『まぁ、そのような感じです。どちらかといえば、
固定費と利益を見る感じですけれどね。
では・・先程、固定費とは売上に関係なく発生するものだと
ご説明しましたが・・そこは宜しいですか?』
改めて確認され、一つ頷く。
そこはメモを取ったせいかちゃんと頭に入っている。
「はい。逆に変動費は売上によって左右されるってことでしたよね。」
反芻しながら答えた。
『その通りです。小町さん、もう完璧ですね。』
「あはは、教え方が良いからですよ。」
『おや、嬉しいですね。期待を裏切らないようにしなければ。』
時折そんなやりとりを挟みつつ話は進み・・・。
『小町さんの仰る通り、変動費は売上に左右され、
固定費は例え売上が0円でも発生します。
ですので、変動費の方から最低限の売上の予想は
難しいと思われます。』
ふむふむ、と頷く。毎回金額の異なる数値から、
というのはあまり専門知識のない私でも無理があるなぁと思えたのだ。
『ならば、固定費はどうでしょうか?
固定費は月々だいたい決まった金額で発生します。
その固定費と利益がだいたい同じくらいであれば・・
「プラスマイナス0」で、店は赤字でも黒字でもない状態となり・・・。
けれど、もしも固定費が利益を上回れば店は「赤字」。
逆に、固定費が利益を下回れば店は「黒字」となると
考えることが出来るとは思いませんか?』
「・・・・ええっと・・・。固定費は要は経費で・・
それよりも利益が上回るってことはもうけが出てるってことで・・・。」
(ん?あれ・・?)
ふと、疑問が湧く。
「あの・・。すいませんちょっといいですか?
この図で言うところの利益は・・。
売上から変動費だけを差し引いたもの、でいいんでしょうか。」
一番初めの図では、たしか売上から変動費と固定費を引いたものが利益で・・。
でもこの二つ目の図の様に固定費を抜き出した場合は・・・?
利益と固定費を比べるのだから・・・・??
(・・・えっと・・あれ?だから・・どうなるんやろうか・・。)
頭の中をはてなマークが飛び交う。
『ああっ。すみません、
どうやら肝心な【限界利益】の説明が抜けていたようです。』
そうでした!と手をぽむ、とベタに叩く海苔巻さん。
うっかりしていました、と申し訳なさそうに頭をかいている。
「いえ、大丈夫です。
それで・・あの、そのなんとか利益っていうのは・・・?」
首を傾げる。
『【限界利益】、というのはですね。
今まさに小町さんがご指摘されたとおりのものなんです。
つまり、売上から変動費を引いた残りの利益のことを指します。』
「あ、やっぱりそれでいいんですか。
・・・難しい名前が付いているんですね。」
なぜ、こういう経済用語?というのは
とっつきにくい難しい言葉ばかりなんだろうか・・。
幸い、海苔巻さんは難しい名称を使わずに
先に説明をしてくれるからきちんと内容についていけるが。
これでTVに出てくる某かの評論家の先生よろしく
英語やら略語やら難しい言葉を使われた日には
真っ先に理解を放棄してしまうに違いなかった。
・・・変な方向に不満を爆発させながら今聞いた説明を元に、
もう一度図に視線を落として整理する。
(・・・多分、今度はちゃんと意味は・・分かる、はず・・。)
本来の利益は売上から変動費と固定費を引いた後に残る分だけれど・・・
ここで言う利益は『限界利益』と言って
変動費を控除後のもので固定費を引く前の数字のこと。
だから・・そこから更に必ず発生する固定費を差し引いて
限界利益が残らなかったら売上とトントン、だったということになって。
限界利益がマイナスになったら赤字、その逆が黒字・・。
つまり・・・その固定費さえきちんと把握していれば・・・
最低限これ以上はないと足が出てしまいますよ
っていう売上の金額がわかるっていうこと・・・。
(で、ええんかなぁ・・。)
計算方法はまだよく分からないものの・・・
自分の考えをおそるおそる口に出してみたのだった。
~ 号 外 ~ 返済猶予制度と経営再建計画
こんにちは、PDC支援事業部です。
本日は、12月4日(金)に施行されました金融円滑化臨時措置法における
「返済猶予制度」について号外発信させていただきます。
中小企業者の事業活動の円滑な遂行及び住宅資金借入者の生活の安定
を目的としたこの法律は、資金繰りが厳しさを増す年内での資金不足を回避すべく、駆け足で法案成立、施行へと至りました。
主な相談窓口となる金融機関においても特別相談窓口なるものが相次いで開設されているようです。
では、この制度、現実的な使い勝手はどうなのでしょうか。
中小企業者等の借入側からすると、当然ながら借入を免除される訳ではないので返済猶予の申請自体すべきかどうか迷われるところだと思います。
例えば、
返済を猶予されてももし資金が足りなくなった場合、新しい借入を渋られるのではないだろうか?
資金不足を借入で補ってきたのに、返済を猶予したからといって手元資金が楽になるのであろうか?
返済猶予の効果についてのこうした疑問は中々解消されていないのが現実ではないでしょうか。
実は金融機関も同様です。
返済猶予の効果が確認できない場合、当然に積極的な条件変更支援は困難となります。
ここでポイントとなるのが「経営再建計画」です。
積極的支援をするかどうかの基準として、返済を猶予しその猶予期間内に会社の再建を果たす具体的な再建計画があるかどうかが大きく影響すると思われます。
経営再建計画の策定支援は、この制度にかかる金融庁の監督指針にもうたわれております。
借入側は経営計画を策定することによって返済猶予効果を事前に確認し、金融機関側は経営再建計画により借入側の具体的ビジョンを確認することで、円滑な金融支援が可能となります。
当事務所で毎月開催しております経営計画策定セミナー「将軍の日」では、返済猶予制度に沿った経営計画の策定もサポートさせていただけます。
ぜひ、お気軽にご相談ください。
相続税の基礎控除
相続支援事業部です。
いよいよ本格的な寒さになってきました。
みなさま体調管理には十分気をつけて下さいね。
今回は予告通り相続税の基礎控除についてお話させていただきます。
相続税というのは人が亡くなられたときに
その方が所有されていた財産に対して発生するものですが、
全ての場合に発生するものではありません。
財産の価値を相続税評価額というもので評価し、
その合計額を基礎控除額で控除した残額に対して
税率を乗じたものが相続税額となるのです。
その基礎控除額とは、「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」
で計算されます。
例えば被相続人の方に配偶者がいて、子供が2人だとすると
基礎控除額は「5,000万円+1,000万円×3人=8,000万円」となります。
不動産など財産を多く所有されている方であれば、
相続税の申告をしなければいけない可能性があるのですが、
この基礎控除額がかなり大きいので、
実際に相続税の申告をしないといけない方というのは、
統計によると全体の約4%前後だといわれています。
相続税なんて私の家とは縁のない話です...
が、現在民主党の税制調査会では、
相続税の課税方式の抜本的な改正が検討されているそうです。
次回は相続税の補完税といわれている贈与税について
お話しようと思います。



