けいえい知っ得: 2010年3月アーカイブ
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第四十一話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第41話。
初めてご覧いただく方は是非
からどうぞ。
限界利益・損益分岐点を学び計画を見直しています。
しかしなかなかうまくいきません。
売上について、見直ししています。
その最中、出た考え方を褒められた小町さん。
どういうところがよかった見てみましょう。
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『ちょっと先程の単価のお話の間に別の話を
挟むことになってしまいますが・・。
説明自体はきりの良い所までお話していたので、
先に『牡丹餅』案の良い所をお話させて頂きますね。』
「はい、今の方が頭に残ると思うので・・・この流れで宜しくお願いします。」
ぺこり、と軽く頭を下げる。
『いえいえ、こちらこそ。
・・・では、先程小町さんが仰った「残り物も使えて一石二鳥。」ですが。』
同じく軽く頭を下げた海苔巻さんが続けた言葉に、
人に話すにはちょっと考え方がせこかっただろうかと恥ずかしくなる。
しかし。
『この考えの素晴らしい所は、余り物を出さない様にするという点です。』
「・・・・・はぁ。そうなんですか?」
手放しの褒め言葉に感情がどうにもついて行かず、
なんともぼんやりとした反応になってしまった。
『はい。例えば、私が経営が苦しいと仰る方のご相談を受けたとします。
先程の提案の様に売上を挙げる為の計画も大切ですが、
そう簡単に目に見える成果がすぐに出るわけではありません。
ですからそういった提案と同時にもっと削減できる経費はないか、
無駄はないかという点にも着目していきます。』
本当はもっと複雑な道筋があるのだろうが、
私に分かりやすく説明する為にかみ砕いて
話をしてくれているのだろうなぁと思い口は挟まず、
静かに話に耳を傾ける。
『そこで一つ一つの項目を検討し、見直してみると
変動費・・材料や包装費といった売上に比例して大きくなる経費ですね。
そこがネックになっていらっしゃる方が多かったりするんですよ。』
あくまで一例ですけれどね、と一言断りがはいり、頷く。
『一口に見直して無駄を無くすと言ってもその方法は
業種によって異なりますし、簡単にいかないこともあるでしょう。
ですが・・そうですね。小町さんの様な食べ物関係の
お店屋さんですと・・。鮮度の落ちやすい・・
例えば魚や野菜。そう言ったものは生で使えなくなったら
焼いたり、煮たりすることで新たな料理の「素材」として
利用が可能になります。
こうした、ロス材料の削減といったことは当たり前の様でいて。
その実、徹底されていなかったりするんです。』
「なるほど・・・だからさっき私は突然褒められた訳ですか。
勿体ないから何かに使えないかと思っただけだったんですけれど・・。
そういう考えって日常だけじゃなく商売をする上でも
やっぱり大切なんですね。」
昔からここぞと言う晴れの時以外は「贅沢はあきまへん」と
耳にタコが出来そうなくらい私達に言い聞かせ続け。
その言葉通りなんでも残さず上手に使い切っていた
祖母に思わず感謝の念を覚えたのだった。
第42話へ続く。
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第四十話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第40話。
初めてご覧いただく方は是非
からどうぞ。
限界利益・損益分岐点を学び計画を見直しています。
しかしなかなかうまくいきません。
売上について、具体的に見直ししています。
あらためて、お客様の立場になって考え出した小町さん、
その後・・・
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『ぼた餅が売れるかどうかはさておき。そういう発想は
大切だと思います。着眼点も良いと思いますよ。』
やはり前者の意見だったらしく・・・
ぼた餅案はあっさりと「さておかれて」しまった。
「海苔巻さんって結構容赦ないですよね・・・。」
少しばかり不服ではあったが、いくら【甘味】とは言え流石にちょっと若者向けでは
ないかもしれないと思っていたのでそう言うだけに留めておく。
『いや・・はは・・。実はぼた餅はそれ程得意ではなくて・・。』
「ああ、もしかして洋菓子の方がお好きなタイプでしたか。」
それ以前に男性だから甘味自体が得意ではない可能性に思い当たる。
自分の苦手なものだと大衆受けするしないの予想は普通より
判断しづらいのかもしれない。
『いえ、甘いものは好きなんですが
ご飯とあんこの組み合わせが苦手でして・・』
「ああ、そういう人って結構いらっしゃいますよね。
うーん、でもそうするとやっぱり難しそうでしょうか。
ぼた餅だと余りご飯をそのまま使えるし、お客様にも喜んで貰えて
一石二鳥だと思ったんですけどねぇ・・。」
そう呟くと、『おや』という表情を海苔巻さんが見せる。
『なるほど、それを考えての「ぼた餅」でしたか。
小町さん、その考え方はたいしたものですよ。』
「い、いきなりなんですか?」
出来の悪い生徒から一転、突然褒められてどきどきする。
春彼岸にうちでは皆で『牡丹餅』を、秋彼岸には『お萩』を作っていた。
最近はスーパーなどで「懐かしの・・」等とシールが貼られて
売られているのを目にするが、私にとっては馴染み深い食べ物で。
だから、特別凄い発想をした訳ではなかったのだが・・。
『いえ、残りご飯を使うと言ったでしょう?それも大切なポイントなんです。』
それについてはもう少し後でお話しようと思っていたのですが、
と笑う海苔巻さんに。
「また、予定をずらしてしまいましたね。」
すみません、と私も笑って。
続けて順番の入れ替わった話を聞くことになったのだった。
第41話へ続く。
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第三十九話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第39話。
初めてご覧いただく方は是非
からどうぞ。
限界利益・損益分岐点を学び計画を見直しています。
しかしなかなかうまくいきません。
そんななか売上について考えています。
その上で大事なこととは・・・
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『はは、慣れない内はそう感じてしまうかもしれませんね。
けれどお客様視点というのを忘れなければ、小町さんなら
きっとすぐ色々な案を思いつくようになると思いますよ。』
「そ、そうでしょうか・・。でも、元々おにぎり屋を始めようと思ったのも
美味しいと喜んでくださったお客様の笑顔が嬉しかったからですし・・。
・・・そうですね、頑張ります。」
なんとなく初心を思い出したような心持ちで頷いた。
『そうです、その意気ですよ。
ちなみに・・小町さんと同じ食べ物屋さんを例としてあげるなら・・
ラーメン屋さんの「煮玉子」「替え玉」「チャーシュー」。
それに・・アイスクリーム屋さんのトッピングなども同じでしょうか。』
女性にはもう珍しくはないかもしれませんが、と海苔巻さんが笑う。
「ああ、そうか。そうですね。」
言われてみればどれも、メインだけじゃなくちょっとプラスしてみようかなと
心をくすぐる一品だ。
『でしょう?あまり比べて考えることもないでしょうから
ピンとこないかもしれませんが・・・
実は皆さん同じ事をされているわけです。』
「あ、じゃあ・・・。あれも同じですかね?美容院でのヘッドスパとか・・・。」
今でこそそう珍しいものでは無いが、行きつけの美容院で
「お試しで如何ですか?」と声をかけられた時はびっくりしたのを覚えている。
ちなみに。お試し価格という事もあって・・やってみてもらったのは言うまでもない。
『そうそう。その通りです。こんなものも選べるのか、という
ちょっとした『喜び』がお客様の満足に繋がったりするんですよ。』
「なるほど・・とすると。うちが力を入れているのはランチだから・・・。
・・・・・・・・・あ。
女性なら甘いものもちょっと欲しくなったりするかもですよね。」
ランチランチ・・・と考えてふとそんなことを思いつき。
「春ということで一口サイズのぼた餅なんてどうでしょう?」
と海苔巻さんに問えば。
渋いですねぇ、と返ってきた返事の意味を。
「=売れなさそう」という意味ととるか。
「=返って新しいかも」という前向きな意味にとるか。
少しばかり反応に迷った私なのであった。
第40話へ続く。
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第三十八話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第38話。
初めてご覧いただく方は是非
からどうぞ。
限界利益・損益分岐点を学び計画を見直しています。
しかしなかなかうまくいきません。
売上について、具体的に見直ししています。
その後・・・
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『そうですね。身体に優しそうな「おばんざい」は働く人達にとっては・・・
特に、食生活を気にする一人暮らしの方や若い人達には
ちょっと嬉しい食べ物でしょう。』
おにぎりは同じ物を同時に沢山作ることは困難だが、煮炊きするものなら別だ。
下処理さえ出来ていれば、味付けなど注意は必要だが
後はさほど手間はかからないし、煮炊きの間に他のことも出来る。
あと何品か増やすことならなんとか出来るかもしれない。
「では、うちの場合だと【おばんざい】をサイドメニューとして
おにぎりと一緒に宣伝するといいんですね?」
『はい。サイドメニューを増やすことで
単価の上昇を感じにくくすることが出来ます。
勿論、それによりもたらされる利益が
「売る側」だけの利益であっては駄目です。
この事により、お客様には選べる喜びをご提供出来る
ということがポイントですね。』
確かに。よく成功した人のインタビューなどを聞いていると「お客様の為に」
「お客様の立場に立って」、「お客様の声を大切に」など。
とにかく自分本位の利益だけを追い求めた経営者の姿は見かけない。
「はぁ・・・色々考えないと駄目なんですねぇ・・。」
お客様の満足をないがしろにするつもりは毛頭ない。
むしろ、それは自分の望むところである。
しかし・・・いざ考えるとなると難しいものだなぁと言うのが素直な感想だった。
第39話へ続く。



