けいえい知っ得: 2010年4月アーカイブ
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第四十五話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第45話。
初めてご覧いただく方は
是非 おにぎり屋たんと【事業拡大編】第1話 からどうぞ。
限界利益・損益分岐点を学び計画を見直しています。
しかしなかなかうまくいきません。
そんななか今回は、経費の削減についてのお話。
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『失礼致しました。』
小さくお辞儀をしてお茶を持ってきてくれた女の子が部屋を退出する。
変な所を見られてしまったなぁと、恥ずかしいのをごまかす様にお茶に口をつけた。
ふと見れば海苔巻さんも同じようにお茶を飲んでいて、苦笑する。
ずっと説明しっぱなしでのどが渇いたのだろう。
『・・・・では、先程の続きと参りましょうか。』
私が茶碗を茶托へと戻したのを見計い、すでに湯呑みを置いていた
海苔巻さんからそう、声がかかった。
「はい。お願いします。えっと・・・さっきまでお話して頂いたのは
【経費の削減】について、でしたよね。」
頭を整理しようと確認の為に口に出す。
頷く海苔巻さんを見ながら、包装費の削減などの話を思い出していく。
『はい、そうですね。ちなみに、先程妥協したくないと
仰っていたおにぎりの袋ですが・・』
「・・・?はい。袋がどうかしましたか??」
『あれは沢山のお店をご覧になって、値段を比較してから
決めたものでしょうか?
それとも、見つけてからわりとすぐに決めたものでしょうか?』
その問いかけに、少し記憶を巻き戻してみる。
「・・ええっと・・・そうですね。同業者のツテなどは無かったので
手っ取り早くネットで検索をして・・・条件に合うのを見つけてすぐ決定、
という感じだった気がします。」
そんなに大きな違いなんて無いだろうと思ったのだ。
『ああ、そうなんですか。
では、そこにも経費削減の余地が残されていますよ。』
「・・・そうなんですか?・・・でも・・」
『"大きな違いなんてない"、ですか?』
台詞をとられて、うっとつまる。
「・・は、はい・・・。違っていても何十円とかの差じゃないかなって・・。」
『ははは、確かにそうかもしれません。
でも、もしかしたらそうじゃないかもしれない。
それに、例え価格に大きな違いがなくても抑えられるものは
抑えた方がやはり売上UPに繋がります。』
「・・それはそうかもしれませんが・・・。」
歯切れの悪い返事を返す私。
しかし、その返事も想定内だったのか特に難しい顔をするでもなく
海苔巻さんが言葉を続ける。
『ふむ・・。少々面倒に感じられるかもしれませんが、
沢山お店を見て回って市場の相場を知ることも大切なことですよ。』
「相場を・・・?」
安いものを見つける為だけではない、ということなのだろうか。
海苔巻さんをそっと窺うが表情から言葉の意味を読み取るなど
という事が出来る訳もなく。
大人しく説明を待つことにしたのだった。
第46話へ続く。
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第四十四話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第44話。
初めてご覧いただく方は是非 おにぎり屋たんと【事業拡大編】第1話 からどうぞ。
限界利益・損益分岐点を学び計画を見直しています。
しかしなかなかうまくいきません。 売上について、見直ししています。
その最中、出た考え方を褒められた小町さん。
どういうところがよかった引き続き見てみましょう。
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『なるほど・・。そこは美味しいおにぎりを食べてもらいたい
という小町さんにとってははずせないポイントですね。』
返ってきた答えに、ほっとする。
自分の・・経営理念、という程大層なものではないが
一番大切にしていることでもある。
そこを汲んで貰えたのはなんだか嬉しかった。
「はい。他に比べて高いと言っても・・数百円の差だったので・・。
もし削らないといけないとすれば他の所で何か無いかな
と思うのですけど・・。」
材料はほぼ、無駄はない。
包装、にかける分も・・ここは妥協はしたくない。
となると・・後は・・?
『そうですね。となると・・。おにぎり以外の商品の
包装素材などでしょうかね。
小町さんは包み紙は使いますか?
そう、自社マークが入っているような。』
「あ、はい。時々包装をお願いされることもありますので。
手提げの紙袋とかもあります。」
それをどう見直すのだろうか、と首を傾げる。
『包装は商品価値を高めるアピール手法の一つではありますが、
売上にどこまで影響を及ばせているか、それが適正なのか、
ということも見直すポイントになるんですよ。』
「・・・はぁ、というと・・具体的にはどうしたら・・?」
『そうですね、例えば素材自体の見直し。
そして印刷手法の見直しなんかがあげられるでしょうか。』
「素材自体というと・・例えば高級そうな和紙を使っていたら
それをワンランク下げる、とかですよね。でも印刷手法っていうのは・・?」
いまいち絵が浮かばず頭の中が「?」だらけになる。
『ああ、それはですね。包装用ですから当然、印刷には黒以外にも
様々な色を使いますよね。その色が多ければ多いほど、
指定する柄も手が込めば込むほどお値段も高くなります。
ですので・・』
「そうか。色を単色刷りにするとか、もしくは何かマークや
ロゴのデザインを特注しているなら簡素化させるということですね!」
ようやく納得がいって思わず海苔巻さんの説明を待たずに話してしまい・・
「・・す、すいません。つい。」
『いえいえ、そのとおりなのでどうぞお気に無さらずに。』
再びお茶を替えに来てくれた女の子に、
ぺこぺこと謝る現場を見られたのは・・
少しだけ、恥ずかしかったかもしれない。
第45話へ続く。
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第四十三話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第43話。
初めてご覧いただく方は是非 おにぎり屋たんと【事業拡大編】第1話 からどうぞ。
限界利益・損益分岐点を学び計画を見直しています。
しかしなかなかうまくいきません。 売上について、見直ししています。
その最中、出た考え方を褒められた小町さん。
どういうところがよかった引き続き見てみましょう。
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『では、小町さんから嬉しい差し入れの約束を取り付けた所で。』
閑話休題、とばかりに海苔巻さんが話を続ける。
『食材に関しては小町さんはどうやら100点満点の様でお見事でした。』
「・・・なんだか含みのある言い方ですね?」
ダメ出しがあるのだろうか、と思わず構える。
『ああ、いえいえ。経費削減という視点でいきますと
他にも色々着目する点があるということが言いたかった訳でして・・。
別に小町さんを苛めるつもりではないんです。』
本当かなぁ・・という目を向ければ「まいったなぁ」と頭をかく海苔巻さんの姿。
『本当に、本当ですよ。例えば、小町さんのお店で考えると・・・包装費。
これはいかがでしょう?何か工夫などはされていますか?』
「包装、ですか・・・。」
思わず、うっと詰まる。
食材に関しては確かに子供の頃からの
徹底したもったいない精神の教育により
絶対の自信があったのだが・・。
「・・・・いえ・・・節約に、という意味なら特別なことは・・。
ただ、おにぎりの状態に良いものをとしか考えなかったので。」
『ふむ、例えば・・?』
「おにぎりには色や匂いが移りやすいので、色落ちするもや、
臭いのあるもの・・金属とかですね、そういうのは避けています。
ですので、それ以外でよく知られているのは昔ながらの竹の皮、
ラップにアルミ箔。少し意外に思われるかもしれませんが、
和紙なんかも使われていますよ。」
料理用の和紙風の紙や、コンビニのちょっと高級なおにぎりなどを思い浮かべると
いいかもしれない、と付け加えると『ああ』と納得するように頷く海苔巻さん。
「水分を吸収してくれるので海苔などがべちゃべちゃにならずに
食べれるんです。ちなみにうちで使っているのは、
袋の内側に不織布を貼ったタイプのものです。
・・まぁ、普通の袋よりは・・ほんの少しだけ高いですが。」
しかし、そこは譲れないポイントであったので、
削れと言われても少し困るなぁと。
そんな思いで海苔巻さんの反応を待ったのだった。
第44話へ続く。
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第四十二話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第42話。
初めてご覧いただく方は是非
からどうぞ。
限界利益・損益分岐点を学び計画を見直しています。
しかしなかなかうまくいきません。
売上について、見直ししています。
その最中、出た考え方を褒められた小町さん。
どういうところがよかった見てみましょう。
++++++++++++++++++++
「えっと、さっき海苔巻さんが褒めてくれたのは経費の削減に
つながる考え方だったからですよね。」
『はい、そうなりますね。そこが出来ているのと出来ていないのとでは
後々大きな違いとなって数値として表れてくると思いますよ。』
数値、というとグラフとかにされてしまうのだろうか。
・・・数字だと実感が湧かなくてもグラフや図にされると
途端にショックを受けそうだと密かにどきどきする。
「そこは任せてください。少なくても食材の扱いに関しては自信があります!」
祖母仕込みなので、と笑う。
『それはそれは・・。ということは普段から残り物が出ないように
気をつけてらっしゃるんですね。』
「はい、例えば・・。店で出しているおばんざいで
『かぶのそぼろ煮』というのがあるんですけれど、
かぶの葉っぱまでは使わないんです。」
美味しそうですねぇ、などと海苔巻さんが相づちをうつ。
「けど、かぶの葉にも栄養が沢山含まれていますし、
捨てるのは勿体ないので。おにぎりに使うんです。
一緒にしらすと和えたりすると美味しいんですよ。」
『ああ、それは確かに良いアイディアですね。
それにそのおにぎりもとても美味しそうです。』
「はい。勿論、味もばっちりです。じゃあ信じて貰う為にも
次にお伺いする時は皆さんへの差し入れにお持ちしましょうか。」
それは嬉しいですね、と言う返事に気をよくした私は
「じゃあ次は必ず」と約束をしたのだった。
第43話へ続く。



