けいえい知っ得のブログ記事

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第十一話~

今回のおにぎり屋たんと【経理編/本編】は第11話!!

 

今回は帳面をつける際のちょっとしたアドバイスなんかもありますので

ご覧頂きまして、ご自身でもやってみてくださいね。 

 

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第一話~では、

おにぎり屋の小町さんが会計事務所を訪ねてから早3週間。

徐々に事務仕事にも慣れた様子です。

 

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第二話~

からはすこし時間を巻き戻して、

会計事務所に訪問したときの模様をご覧頂いております。

 

引き続き初めて会計事務所を訪れた小町さんをご覧下さい。

 

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私がメモをとっている間に

海苔巻さんがのんびりとお茶を飲むのが視界の端に見えた。

 

「ええと、釣り銭の補充と・・売上金は一日一日きちんと

封筒に入れて銀行へ預ける、ですね・・。」

 

そうそう、と言う相づちをバックにメモをとる。

・・・どんどんメモが増えていく・・。

大きなノートを持ってくるべきだったな、と少し後悔していると、

おもむろに海苔巻さんが話し始めた。

 

『・・・ああ、それからこれは経理とは直接は関係ないのですが・・・。

ちょっとしたアドバイスを。』

 

アドバイス?とメモから顔を上げ、海苔巻さんを見た。

 

『はい。実は帳面をつける時にですね、ちょっとした工夫をすることで

その帳面が商売に役立つ情報ノートへと変身するんです。』

 

「へぇ・・。それはどんなものなんですか?」

 

一石二鳥!とばかりに興味津々で尋ねる。

 

『はは、本当に簡単なことなんですよ。

その日の天気・売れた商品・購入客の性別、年齢、といったデータを

売上伝票、もしくは出納帳などに記入しておくんです。』

 

「・・・?それが商売に役立つんですか?」

 

どうもピンとこない。

 

『役立ちますよ。経営に必要なデータですから。』

 

「・・・経営・・・。」

 

『はい。例えば・・・今の情報だけでも、統計を取れば

どの天気の日にどんなモノが売れやすいか。

性別と年齢という情報からは客層が、色々情報を組み合わせれば

どの客層がどういう物を好むのか、さらに気温まで書いておけば、

暑い時と寒い時とで売れ筋が違うといったことも分かるでしょう?』

 

ぽかんとしてしまう。

 

・・・・なるほど、確かに言われてみればそうだ。

そしてそれが把握できるなら、いつも頭を悩ませるおにぎりのネタも決めやすい。

 

「・・・お客さんの傾向が分かれば在庫も残りにくくなりますよね・・・。」

 

きっと、無駄が省ける。

・・・コストダウンも出来るのかもしれない。

 

『そうそう。ちょっとしたことなんですけどね。これがなかなか役立つんですよ。』

 

そう言ってにこにこと笑う海苔巻さんに

早速してみます!と宣言し・・・また一つ、メモが増えたのだった。

 

第12話へ続く。 

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第十話~

おにぎり屋たんと【経理編/本編】もついに第10話!!

 

経理とはなんぞや?という疑問に答えるべく、

税理士と経営者(経理を兼任)の会話形式になっているので気軽に

読んでいただけると思います。

 

 

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第一話~では、

おにぎり屋の小町さんが会計事務所を訪ねてから早3週間。

徐々に事務仕事にも慣れた様子です。

 

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第二話~

からはすこし時間を巻き戻して、

会計事務所に訪問したときの模様をご覧頂いております。

 

引き続き初めて会計事務所を訪れた小町さんをご覧下さい。

 

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『では、売上金の金庫ですが、

ここには「毎朝」釣り銭を常に同額入れておいてください。

そうですね、金種を選んで・・・

5万円程度用意をしてもらえれば充分でしょう。』

 

こちらも小口同様に定額を入れておくようだ。

・・・ただし、毎朝。

こまめにチェックしないといけないな、と

朝の店の準備の工程を思い浮かべる。

 

『次に売上の入金現金ですが、これは毎日その日ごとに

封筒等に入れて銀行に入金してしまってください。

ここでの注意としては・・絶対に「支払い」に使わないことです。』

 

「・・・せっかく現金の支払用に小口を作ったのに意味が無いですもんね。」

 

『そうそう。急いている時や慌てている時に使ってしまいたくなる

気持ちは分かりますが、後々処理に困るのは自分ですからね。』

 

「・・・う・・はい。」

 

『はは、でもまぁそれだけが理由でもないんですよ?』

 

「え、そうなんですか?」

 

『はい。処理が煩雑になり残高の把握が出来なくなるから、

というのは一番の理由ではありますが、他にも・・・

・従業員を雇い入れた時に、ある程度安心して任せることが出来る。

・きっちりしている印象を与え、不正に対する牽制となる。

・・・・といったメリットもあるんですよ。』

 

なるほど・・・今すぐには関係の無い話だけれど・・。

今後の事を考えるなら必要なことだと思う。

いつまでも1人で細々と・・・という悲しい未来は迎えたくないものだ・・。

 

「あ、でも2つ目のはなんか分かります!あれですよね。ゴミのポイ捨て!!」

 

『・・・はい?ゴミ、ですか??』

 

突然の話題に海苔巻さんが不思議そうに首を傾げた。

 

「はい、ほらよく聞きませんか?ゴミのポイ捨てとかが多い町で

住民がゴミを拾って道を綺麗にしたらゴミを捨てる人が減ったとか、

居なくなったとか・・。あれと一緒でしょ?」

 

綺麗なところにゴミを捨てるのは気が引けるっていう人の

心理を上手くついた作戦だったとかなんとか・・。

TVニュースの中でどこかの教授が感心した顔で言っていた気がする。

もっとも・・・。

この場合は気が引ける、というより

ボロが出やすいから手を出さないってことだろうけど。

 

『ああ、そういう・・。そうですね、まぁその様なものです。』

 

ようやく合点がいった、という表情で海苔巻さんが頷く。

話が一段落したところで、断りを入れ、教えてもらったことを書かせてもらうことにした。


第11話へ続く。

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第九話~

おにぎり屋たんと【経理編/本編】も今回で9話目に突入です。

これから経理を始める方、経理を始めたばかりの方はもちろんのこと、

いまさら聞けないベテランさんにも役立つこと間違いなし

の内容になっています。是非御覧頂ければと思います。

 

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第一話~では、

おにぎり屋の小町さんが会計事務所を訪ねてから早3週間。

徐々に事務仕事にも慣れた様子です。

 

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第二話~

からはすこし時間を巻き戻して、

会計事務所に訪問したときの模様をご覧頂いております。 

  

引き続き初めて会計事務所を訪れた小町さんをご覧下さい。

 

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『・・・ふむ。そうですねぇ・・。

では、よくある小口の処理の例として一つお話しましょうか。』

 

「・・あ、はい。お願いします。」

 

なんとなくおぼろげにしかやり方が想像できなかったので

この申し出は有り難い。

 

『現金を持ってお買い物へ行く場合・・

そう例えば、一万円を持ってスーパーへ行ったとしましょうか。』

 

スーパーへ・・・。

日常でよくあることなので想像はしやすい。

 

『これを後日、まぁ週末にでも領収書とおつりを

金庫に戻したとして考えてみましょう。』

 

レシートがある程度溜まらないと

お財布の整理をしない私がよくやりそうなことだ。

 

『この場合、まず最初の出金した時にはまだ領収書は無いわけですから、

とりあえず出金伝票に1万円と記入します。

そして後日、その時の領収書とおつりを戻した時には・・

まず、おつりと領収金額の合計が一万円になるかどうかを確認してください。

OKだったらその内容を帳簿へ記載します。』

 

ここまでは宜しいですか?

そう聞かれ、一つ疑問に思った事があったので質問する。

 

「あの、処理の仕方は分かったんですが・・

日付ってどうしたらいいんですか?

レシートの日付で書けばいいんですかね?」

 

日付なんて別に重要じゃないだろうし、

そう拘らなくてもいいような気はするが・・・。

 

『ああ、良いところに気づかれましたね。日付は必ず買った日ではなく、

処理をした日で書いてください。』

 

・・褒められてしまった・・。

思っていたより大切なことだったらしい。

 

『処理までに時間が経ったものを遡って領収書の日付で載せてしまうと、

場合によっては現金残高がマイナスになってしまったりするんです。

・・・現金にマイナスはおかしいでしょう?』

 

・・・たしかに。無いモノを使うのはおかしい。

 

「・・・わかりました。出金伝票はマメに、

日付は処理日で書くようにします。」

 

メモに書き足して、○で囲んで強調しておいた。

 

『そうしてください。・・・ああ、そうでした。使った現金の補充ですが・・・

必ず最初に決めた金額になるように入れてくださいね。』

 

「ええと、例えば10万円って決めたら・・・

そこから使った分だけを月末にでも足せばいいってことですか?」

 

『はい、そうです。最終の残高と領収書の合計が

併せて10万円になることを確認できたら

領収書の金額だけを金庫へ補充してください。

これだけで、出金の管理は随分わかりやすくなると思いますよ。』

 

入出金を一緒にする今までのやり方よりは、

「こっちは出金だけ!」となっている分、確かに把握しやすいかも・・・。

 

『・・・大丈夫なようですね。では、ちょっと順番が逆になってしまいましたが・・

次は入金。つまり売上金の扱い方について説明していきましょう。』

 

あ。そうか。

 

「私が小口でひっかかったからですよね、すみません・・」

 

少し申し訳なく思う。

 

『あ、いえいえ。そんなつもりでは無かったのですが・・・』

 

苦笑した海苔巻さんが、まいったなぁと頭をかいた。

 

『分からないことがあればその都度仰って頂いて結構ですよ。

後で聞くとなると分からなくなってしまうでしょう?

私といたしましても、すぐに聞いて頂く方が説明しやすくて助かりますしね。』

 

だから大丈夫ですよ、と海苔巻さんが安心させるように笑って言った。

 

「・・・はい、わかりました。・・・じゃあ、遠慮無く。」

 

相談初めに海苔巻さんが言ったのと同じ台詞を言えば。

どうぞお手柔らかに、と返事が返ってきた。

 

・・・・税理士さんってなんとなく怖くてお堅いイメージがあったのだけれど。

どうやら私の思いこみだったようだ。

 

そう思いながら私は次の説明を聞くべく、姿勢を正したのだった。

 

第10話へ続く。

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第八話~

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第一話~では、

おにぎり屋の小町さんが会計事務所を訪ねてから早3週間。

徐々に事務仕事にも慣れた様子です。

 

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第二話~

からはすこし時間を巻き戻して、

会計事務所に訪問したときの模様をご覧頂いております。 

 

引き続き初めて会計事務所を訪れた小町さんをご覧下さい。

 

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『では、先程お話した小口現金ですが・・・

ここにはまず、5~10万円程度のお金を

支払専用として用意しておきます。』

 

5~10万円・・・と・・。

忘れないように、とメモをとる。

 

『そして、忘れてはいけないこと。

それは、何か出費があった時は必ず領収書を貰うということです。』

 

・・・そういえば・・・今まであんまりきっちり貰ってなかったかも。

コンビニとかではうっかり貰い忘れとかしていたかもしれない。

 

『もし無かったら・・・後で大変なのは誰か・・・分かりますよね?』

 

「・・・はい・・・。私デス。」

 

嫌ってほど知っています、はい。

 

『ははっ。ではその領収書ですが、

電車賃など、場合によっては貰えないこともあるでしょう。

そんな時は出金伝票を作りその内容を書いて頂ければと思います。』

 

「ああ、たしかにそうですよね。ええと・・出金伝票・・・・・。」

 

『出金伝票には、「日付・金額・相手先・内容・出金者」を記入してください。』

 

今は小町さんだけなので出金者は無くても構いませんけどね・・と

私の疑問を察したのか、海苔巻さんが尋ねる前に書き方を教えてくれた。

 

「・・分かりました。では、その伝票や領収書を元にして

後で帳面をつければいいってことですね。」

 

『はい、そうです。ですので、貰った領収書は

必ず金庫へと入れておいてくださいね。』

 

それが全ての元となるのなら気をつけなければ・・・・。

メモを取りつつ頷いたのだった。


第9話続く。 

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第七話~

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第一話~では、

おにぎり屋の小町さんが会計事務所を訪ねてから早3週間。

徐々に事務仕事にも慣れた様子です。

 

おにぎり屋たんと【経理編/本編】~第二話~

からはすこし時間を巻き戻して、

会計事務所に訪問したときの模様をご覧頂いております。 

 

引き続き初めて会計事務所を訪れた小町さんをご覧下さい。

 

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『たいていの場合、現金というものは盗難にあったり、

火災にあったりといったリスクが考えられますので、

普段から手元にはできるだけ置かず銀行に預けておくものなんです。』

 

・・・・そうなんだ。いつでも手元に、とか、ある程度貯まったら、とか

そういうものじゃないんだ・・。

 

『とはいえ、やはりちょっとしたお客様がお見えになった場合に

必要な茶菓子代や仕入に必要な交通費など

細々した支払があることが考えられますよね。』

 

たしかに。

大金は必要ないけれど、少額の支払いはちょこちょことあるだろう。

そう思い、小さく頷く。

 

『けれど、その都度金庫を開けてから現金を出すのでは面倒ですし、

いちいち出金の処理をしなくてはならないなど、事務上手間がかかります。』

 

・・・・・いまいちピンとこない。

 

「・・・あの、金庫を開けて現金を出すのが

どうして手間がかかる、になるんですか?」

 

別に普通のことの様に思える。

それに別に出金の処理なんて後で

時間のある時にすれば良いだけだと思うのだけれど・・。

 

『ああ、そうか・・そう思いますよね。すみません、説明不足でしたね。』

 

海苔巻さんが苦笑する。

・・・・うう、経理に関してド素人で申し訳ナイデス・・・。

 

『ええとですね、「現金」というものは管理を厳しくする必要があるんですよ。

ですので、帳簿残高と実際の残高の照合は毎日すべきで、

その為には出金があった場合の会計処理も

速やかに行う必要がある、ということなんです。』

 

まぁ、あくまで理想、という感じなんですけれどね、と海苔巻さんが笑う。

 

「・・・はぁ、そうなんですか・・。初めて知りました。」

 

それは確かに面倒そうだ。

小規模の店(1人)でしている私がそう思うのなら、

従業員がいるようなお店だったらもっと大変に感じるだろう。

 

『そう言う意味で、「手間がかかる」ので・・それならば、

と週末、もしくは月末などにまとめて処理することが出来るように

設けられたものが「小口現金」だと思って頂ければ良いと思います。』

 

「・・・なるほど・・・。それにすれば『現金』のように

いちいち気にしなくていいってわけですね。」

 

『・・・そういうわけでも・・いえ、はい・・

まぁそんな感じだと思って頂ければ・・。』

 

海苔巻さんは私の言葉に苦笑気味だ。

・・・・なんか変なことを言っただろうか・・???

 

『それでは、小口現金についてなんとなくイメージを持ってもらえた所で、

その処理の仕方をお話しましょう。』

 

そういえば、その都度じゃなくていいっていうのなら

帳面とかはどうやって書けばいいのだろうか。

私はひとつ頷くと、続く説明に耳を傾けたのだった。

 

第8話へ続く。