けいえい知っ得のブログ記事
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第三十三話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第33話。
初めてご覧いただく方は是非
からどうぞ。
限界利益・損益分岐点を学び計画を見直しています。
しかしなかなかうまくいきません。
その後の小町さんは・・・。
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『まぁ・・今までに色々な相談をお聞きしているので・・・・。
色々なパターンを考えられるというのはありますね。
ですから・・必要だと思って頂けるならいくらでもお力になりますよ。』
心中が複雑だったはずが、表に出ていたらしく、
海苔巻さんが苦笑しつつフォローを入れる。
つまりは・・経験の差、だろうか。
話の上とはいえ、色々な職種、業界の人達から相談されるのだから
実際に経験したのと同じくらいの知識が得られるのかもしれない。
あと、第3者の立場から広い目で物事を見ることが出来るのも大きいのかも。
まだまだ新米店長で、圧倒的に足りない「経験」という穴を
海苔巻さんに相談することで埋めてもらう。
そう考えれば、まぁいいかと思えてきた。
『・・・・ご機嫌、なおりましたか?』
ここで、わざざわそんな言葉を使ってくるあたり海苔巻さんらしい。
「はい、直りました。と言うわけで。
さっきの提案をもうちょっと詳しく聞かせてもらえたら、
と思うのですけど・・。」
特に、お客さんを増やす方をと言えば「わかりました」と
笑顔で返事が返ってくる。
『ですが、その前に先程出した提案の元となった
考え方のほうだけご説明しておきますね。』
「考え方・・?ですか。」
何かマニュアルのようなものがあるのだろうか??
『はい。売上を伸ばす方法を考える場合に
参考にして頂ければと思いますので。』
確かに知っておいて損はないだろう。
今後、行き詰まったり更に上を目指すことを考える際に役立つかもしれない。
一体どんな内容だろう?と思いながら話に耳を傾けたのだった。
第34話へ続く。
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第三十二話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第32話。
初めてご覧いただく方は是非
からどうぞ。
限界利益・損益分岐点を学んだ小町さん。
自分の計画を改めてみてみると・・・
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すっかり気落ちしてしまった私を見て、海苔巻さんが苦笑する。
『ほらほら、しっかりしてください。まだ机上の空論ですよ?
言うだけならダタです、タダ。損害だって0円ですよ。』
なんだか商売人の心をくすぐるような言葉がかけられる。
(・・・・たしかに。)
「そう言われれば・・そうですね。言うだけなら痛くも痒くもないですもんね!」
よく言えば素直、悪く言えば単純な性格の私は立ち直りも早かった。
海苔巻さんのノセ方が上手いのかもしれないが。
・・・・きっと、そうだ。そういうことにしておこう。
『そうそう、その意気です。と、言うわけで。1
日あたりに必要な売上件数が21件と分かった訳ですが・・・
小町さんはどうすれば件数を増やすことが出来ると思いますか?』
尋ねられてう~~ん、と唸る。
「・・・そうですね・・・。配達区域を・・・もうちょっと拡大するとか・・?」
しかし、自分で言っておいてなんだが。
あまり良い方法には思えなかった。今考えている区域を拡大しても
そこにあるのは普通の住宅街なので、
需要が増えるとは考えにくいのだ。
(他に・・他に何か良い手があるだろうか・・??)
意見を一つ言った後はすっかりお地蔵様状態になってしまった私に。
『配達区域の拡大となると・・さらにバイトを増やさないと
いけなくなるかもしれませんし、
ガソリン代ももっとかかるかもしれませんね。』
「ですよねぇ・・。けど、他にとなると・・・思い浮かばなくて・・。」
やはりあまり上手い手ではなかったか、と苦笑する。
『難しく考えなくても・・ちょっとした工夫で売上を延ばすことが
出来ると思いますよ。』
そんなことを言われて首を傾げる。
・・・ちょっとした工夫・・・工夫・・。
『例えば・・・単純に一食あたりの単価をUPする、とか。』
単価を・・・?
『もしくは・・一件あたりの人数を増やす、とか。』
・・・4人以上に??
「・・いや、結構・・・それも無理があると思いますけど・・・。」
ちょっと言いにくそうに反論する。
今まで、と言っても数ヶ月でしかないがそれでも店をやっていて
このくらいなら堅いという金額と人数なのだ。
それ以上を狙うとなると・・・どうすればいいのだろうか。
『いえいえ、なんのなんの。さっきも言いましたが工夫次第ですよ。』
しかし、海苔巻さんは明るく言ってのける。
『単価のUPは、例えばメニューを増やすことで
可能になると思いますし・・。一件当たりの人数を増やす、
というのは要はお客さんを増やすということなので・・
そうですね、ランチだけではなく残業食、というのも
狙ってみてはいかがでしょうか?』
そうすると、また人件費も組み直す必要もありますがと補足が付いたものの
提示された案件にはなるほど、と思った。
「・・・・・たしかに、工夫次第・・というか・・考え方次第、ですね。」
ちょっと私は頭が固いのだろうか・・。
実際に店をやっている私よりも意見がスラスラ出てくる海苔巻さんをみて
尊敬するやら、微妙に敗北感を覚えるやら・・心中が複雑な私だった。
第33話へ続く。
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第三十一話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第31話。
初めてご覧いただく方は是非
からどうぞ。
限界利益・損益分岐点を学んだ小町さん。
自分の計画を改めてみてみると・・・
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『では・・売上を伸ばす為に何をどう見直せばいいか、というのを考えていきましょうか。』
自分で現況でこれくらいだろうという予想で立てた計画。
それがすでに機能しないものだとすると、
もう無理なんじゃないのかと思ってしまうのだが。
そうではないらしい。
『例えば・・。小町さんの計画では1日あたりの売上の予想は
・@550円/食
・一日に4人/件→20件くらい見込みあり?(オフィス街など)
と、ありますね。
ですので、一度先程出した売上から逆算して1日あたり何件の注文が
必要なのか調べてみましょう。』
説明を受けながら、白紙の用紙にさらさらと書かれていく計算式をのぞき込む。
【45,428÷@550円÷4人/件=20.64.....】
手早く電卓を打つ海苔巻さん。計算された答えが記されていく。
そして出た答えは。
『ふむ・・。どうやら1日あたり21件以上はないと
苦しいことになりそうですね。』
たしか、当初はオフィス街も配達区域に入れて考えていたはず。
そして、こういう注文は単独1人より数人分まとめての方が多いので
一件あたり4人くらい。それを、20件程度は・・と見込んだのだが・・。
それでもかなりぎりぎりのラインだったようだ。
「・・・・ますますもって、この計画駄目なんじゃないでしょうか・・・。」
話が進むほどに気落ちしてくる。
本当に、見直すことできちんと動ける計画になるのだろうか・・・?
第32話へ続く。
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第三十話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第30話。
初めてご覧いただく方は是非
からどうぞ。
限界利益・損益分岐点などの言葉を知った小町さん。
その後・・・
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なにやら、先程は一つのくくりに入っていた『固定費』が抜き出されるような形で
右側に表示されている。
「45,428円って、確か・・・ええと・・。」
そもそもなんの数字だったか・・と首を傾げる。
色々間に挟んだせいか少し記憶が危うくなっていた。
『最低限、ぎりぎりラインの売上の数値ですよ。』
間に色々説明しましたからねぇ、と海苔巻さんが笑いながら答えてくれた。
「あ、そうでしたそうでした!
それが分かっていたら行動の為の計画が立てやすいっていう・・。」
そんな話だった気がする。
『はい。では思い出して頂いた所で・・。この表を見てください。
さっきは固定費も変動費の下に続きで並んでいたかと思います。』
「そうですね。これは・・固定費と・・
変動費と利益を比べて見るということですか?」
わざわざ抜き出しているのだからそういうことなのだろうと思う。
『まぁ、そのような感じです。どちらかといえば、
固定費と利益を見る感じですけれどね。
では・・先程、固定費とは売上に関係なく発生するものだと
ご説明しましたが・・そこは宜しいですか?』
改めて確認され、一つ頷く。そこはメモを取ったせいかちゃんと頭に入っている。
「はい。逆に変動費は売上によって左右されるってことでしたよね。」
反芻しながら答えた。
『その通りです。小町さん、もう完璧ですね。』
「あはは、教え方が良いからですよ。」
『おや、嬉しいですね。期待を裏切らないようにしなければ。』
時折そんなやりとりを挟みつつ話は進み・・・。
『小町さんの仰る通り、変動費は売上に左右され、
固定費は例え売上が0円でも発生します。
ですので、変動費の方から最低限の売上の予想は難しいと思われます。』
ふむふむ、と頷く。毎回金額の異なる数値から、
というのはあまり専門知識のない私でも無理があるなぁと思えたのだ。
『ならば、固定費はどうでしょうか?
固定費は月々だいたい決まった金額で発生します。
その固定費と利益がだいたい同じくらいであれば・・「プラスマイナス0」で、
店は赤字でも黒字でもない状態となり・・・。
けれど、もしも固定費が利益を上回れば店は「赤字」。
逆に、固定費が利益を下回れば店は「黒字」となる
と考えることが出来るとは思いませんか?』
「・・・・ええっと・・・。固定費は要は経費で・・それよりも利益が
上回るってことはもうけが出てるってことで・・・。」
(ん?あれ・・?)
ふと、疑問が湧く。
「あの・・。すいませんちょっといいですか?この図で言うところの利益は・・。
売上から変動費だけを差し引いたもの、でいいんでしょうか。」
一番初めの図では、たしか売上から変動費と固定費を引いたものが利益で・・。
でもこの二つ目の図の様に固定費を抜き出した場合は・・・?
利益と固定費を比べるのだから・・・・??
(・・・えっと・・あれ?だから・・どうなるんやろうか・・。)
頭の中をはてなマークが飛び交う。
『ああっ。すみません、
どうやら肝心な【限界利益】の説明が抜けていたようです。』
そうでした!と手をぽむ、とベタに叩く海苔巻さん。
うっかりしていました、と申し訳なさそうに頭をかいている。
「いえ、大丈夫です。それで・・あの、そのなんとか利益っていうのは・・・?」
首を傾げる。
『【限界利益】、というのはですね。
今まさに小町さんがご指摘されたとおりのものなんです。
つまり、売上から変動費を引いた残りの利益のことを指します。』
「あ、やっぱりそれでいいんですか。・・・難しい名前が付いているんですね。」
なぜ、こういう経済用語?というのは
とっつきにくい難しい言葉ばかりなんだろうか・・。
幸い、海苔巻さんは難しい名称を使わずに先に説明をしてくれるから
きちんと内容についていけるが。
これでTVに出てくる某かの評論家の先生よろしく
英語やら略語やら難しい言葉を使われた日には
真っ先に理解を放棄してしまうに違いなかった。
・・・変な方向に不満を爆発させながら今聞いた説明を元に、
もう一度図に視線を落として整理する。
(・・・多分、今度はちゃんと意味は・・分かる、はず・・。)
本来の利益は売上から変動費と固定費を引いた後に残る分だけれど・・・
ここで言う利益は『限界利益』と言って
変動費を控除後のもので固定費を引く前の数字のこと。
だから・・そこから更に必ず発生する固定費を差し引いて
限界利益が残らなかったら売上とトントン、だったということになって。
限界利益がマイナスになったら赤字、その逆が黒字・・。
つまり・・・その固定費さえきちんと把握していれば・・・
最低限これ以上はないと足が出てしまいますよ
っていう売上の金額がわかるっていうこと・・・。
(で、ええんかなぁ・・。)
計算方法はまだよく分からないものの・・・
自分の考えをおそるおそる口に出してみたのだった。
第31話へつづく。
おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第二十九話~
今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第29話。
初めてご覧いただく方は是非
からどうぞ。
限界利益・損益分岐点などの言葉を知った小町さん。
その後・・・
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【45,428】
ようやくたどり着いた数字に、なるほどなぁと頷く私を見て
海苔巻さんが更に説明を始めた。
『はは、おめでとうございます。小町さんの考え方で大丈夫ですよ。
計算もその通りです。』
この金額が、私のあの計画で提示した数値だと損益分岐点とやらになるらしい。
つまり、この金額より売上が少なかったら全然駄目、ということ。
「どうも。けど・・これが分かったら何故計画が立てやすいんですか?」
最初の方に説明があったかもしれないが・・もうすっかり忘却の彼方である。
改めて尋ねてみることにした。
『まず、1日あたりの売上でこの45,428円という金額以上を
出さないといけないということが分かりますよね。』
頷く。けれど、いまいちそれが何の役に立つのかあまりピンとこない。
分からないよりは分かったほうがいいんだろうなぁ、というその程度の認識である。
『では、それをご理解頂いた所で・・
当初の計画の金額を改めて見直してみましょうか。』
どうにも「?」な表情の抜けない私に、
実際に自分で立てた計画を見直してみることで
理解を深めさせようという作戦らしい。
「はい、よろしくお願いします。」
私は覚え書きで半ば埋もれかけていた自分の計画のメモを発掘すると、
もう何度目になるか分からない視線をそのメモに向けたのだった。
第30話へつづく。



