けいえい知っ得のブログ記事

おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第二十八話~

今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第28話。

 

初めてご覧いただく方は是非

おにぎり屋たんと【事業拡大編】第1話

からどうぞ。

 

小町さんの計画

【売上】44,000円/日

【変動費】→材料費:13,200円/日

【固定費】→人件費+雑費:31,800円/日(28,800円+3,000円)

からどうして【45,428】という金額が出るんですか?

というお話の続きです。

+++++++++++++++++++++

 

『では・・・こちらの計画の数字と図をもう一度見て頂けますか?』

 

H21.12.19分.JPG+++++++++++++++++++++

【売上】44,000円/日

【変動費】→材料費:13,200円/日

【固定費】→人件費+雑費:31,800円/日(28,800円+3,000円)

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言われたとおり目を向ける。

 

『この図では売上の内、30%が変動費となっているので限界利益は

単純に考えて70%ということになります。』

 

肯定するように頷きを返す。その反応を見ながら海苔巻さんが話を続け・・・

 

『そして、私達が今計算で求めたい数字は

この計画における損益分岐点です。

・・・つまり、それは・・・こういうことなんですが・・。

ここまでは大丈夫でしょうか?』

 

そう言う海苔巻さんが説明しながら紙に書いたのは

【売上×70%=31,800(=限界利益±0)】

という式だった。

 

「売上に70%掛けて出た31,800円は限界利益ですよね。

その限界利益が固定費の31,800円と「イコール」だった場合がええと・・

損益・・・・。

・・・・・・ぎりぎりラインの売上の数値ということ。で、合っていますか?」

 

・・・・数学は苦手だったなぁと思い出しながらおそるおそる確認する。

 

『はい、その通りです。ちなみに・・「損益分岐点」でしたでしょうか?』

 

聞き慣れない言葉ですからねぇ、というフォローと共に。

先程言おうとして思い出せなかった言葉を教えて貰う。

・・・・自分のメモにせっかくなので書き加えておくことにした。

叶うならば言われたことを一発で覚えられる脳みそが欲しいものだと思う。

 

「と、いうことは。この売上って要は数学の『X』みたいなものですか?」

 

X(エックス)を使った式を昔練習問題でよく解かされたなぁ

と思い出し尋ねてみる。

それはもう、何事も無かったかのように。

 

『そうそう、そうです。ですから・・この売上を出そうと思ったら?』

 

つまり・・・。

 

「それを割り戻してやればいいってことですよね。」

 

こういうこと。

【売上=31,800÷70%】

カタカタと、電卓をぎこちなく打っていく。

・・・・なんで海苔巻さんはあんなにスムーズに

指をバラバラに動かせるんだろう。

そんな疑問を抱きつつ、最後に『=』のボタンを押す。

すると・・。

【45'428,5714285】

ものすごく割り切れない微妙な数字が表示される。

しかし、その数字をキリの良いところで切り捨てれば・・・。

【45,428】

それは一番最初に海苔巻さんに見せられたあの数字で。

 

「あ!出ましたよっ、海苔巻さん。こんな数字でしたよね!」

 

自分で答えが出せたのがなんだか嬉しくて

ちょっぴりはしゃいでしまったのだった。


                      ◆参考◆経営知っ得『限界利益』

 

第29話へつづく。

税理士法人 久保田会計事務所

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おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第二十七話~

今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第27話。

 

初めてご覧いただく方は是非

おにぎり屋たんと【事業拡大編】第1話

からどうぞ。

 

小町さんの計画

【売上】44,000円/日

【変動費】→材料費:13,200円/日

【固定費】→人件費+雑費:31,800円/日(28,800円+3,000円)

からどうして【45,428】という金額が出るんですか?

というお話の続きです。

+++++++++++++++++++++

 

『はい、その考え方で合っています。

ちなみに・・小町さんの飲み込みが早かったので

もう必要ないかもしれませんが・・・』

 

一応、と笑って海苔巻さんがこちらに向けたレポート用紙には

もう一つの図が描いてあって。

 

H21.12.19分.JPG先程海苔巻さんが説明してくれたままの内容になっていた。

②を足が出るぎりぎりの売上金額とする場合、固定費が①寄りになれば赤字。

逆に③寄りになれば黒字。

そんなところだろう。

 

「いえいえ、ぱっと目で見て理解しやすいので有り難いですよ。」

 

別にお世辞ではなく。図や、表といった物はあるにこしたことはないと思う。

 

「で、ですね。考え方は分かったんですが・・

これからどうやって計算するんですか?」

 

いやぁ、良かった良かったとにこにこしていた海苔巻さんに早速質問してみる。

内容が分かってくると次の行程に早く進みたくなる性分なのだ。

 

『まぁまぁ、そう焦らずに。ではご説明いたしますと・・

この計算が出来る様になると損益分岐点、

ええと先程から「ぎりぎりライン」とか「最低限の売上」と

言っているものを出すことが出来ます。』

 

それは分かってますってば、と言うように次を促せば少し苦笑して。

 

『はは、怖いなぁ。

それでは、実際に数字を使って計算してみましょうか。』

 

そう言うと、私の方に電卓を向けてスッと差し出し。

 

『せっかくなので、小町さん自身の手で計算してみてはいかがでしょう?』

 

なんて笑顔で言われたので。

 

「は、はい。ええと・・まずはどの数字を使えばいいんでしょうか。」

 

海苔巻さんの様に指全体をくまなく動かす真似は出来ないものの、

電卓の上には形だけ・・・それもぎこちなく手を乗せて指示を待ったのだった。

 

第28話へ続く。

税理士法人 久保田会計事務所

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おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第二十六話~

今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第26話。

 

初めてご覧いただく方は是非

おにぎり屋たんと【事業拡大編】第1話

からどうぞ。

 

小町さんの計画

【売上】44,000円/日

【変動費】→材料費:13,200円/日

【固定費】→人件費+雑費:31,800円/日(28,800円+3,000円)

からどうして【45,428】という金額が出るんですか?

というお話の続きです。

+++++++++++++++++++++

 

 

H21.12.12分たんと.JPGなにやら、先程は一つのくくりに入っていた『固定費』が

抜き出されるような形で右側に表示されている。

 

「45,428円って、確か・・・ええと・・。」

 

そもそもなんの数字だったか・・と首を傾げる。

色々間に挟んだせいか少し記憶が危うくなっていた。

 

『最低限、ぎりぎりラインの売上の数値ですよ。』

 

間に色々説明しましたからねぇ、と海苔巻さんが笑いながら答えてくれた。

 

「あ、そうでしたそうでした!

それが分かっていたら行動の為の計画が立てやすいっていう・・。」

 

そんな話だった気がする。

 

『はい。では思い出して頂いた所で・・。この表を見てください。

さっきは固定費も変動費の下に続きで並んでいたかと思います。』

 

「そうですね。これは・・固定費と・・変動費と利益を

比べて見るということですか?」

 

わざわざ抜き出しているのだからそういうことなのだろうと思う。

 

『まぁ、そのような感じです。どちらかといえば、

固定費と利益を見る感じですけれどね。

では・・先程、固定費とは売上に関係なく発生するものだと

ご説明しましたが・・そこは宜しいですか?』

 

改めて確認され、一つ頷く。

そこはメモを取ったせいかちゃんと頭に入っている。

 

「はい。逆に変動費は売上によって左右されるってことでしたよね。」

 

反芻しながら答えた。

 

『その通りです。小町さん、もう完璧ですね。』

 

「あはは、教え方が良いからですよ。」

 

『おや、嬉しいですね。期待を裏切らないようにしなければ。』

 

時折そんなやりとりを挟みつつ話は進み・・・。

 

『小町さんの仰る通り、変動費は売上に左右され、

固定費は例え売上が0円でも発生します。

ですので、変動費の方から最低限の売上の予想は

難しいと思われます。』

 

ふむふむ、と頷く。毎回金額の異なる数値から、

というのはあまり専門知識のない私でも無理があるなぁと思えたのだ。

 

『ならば、固定費はどうでしょうか?

固定費は月々だいたい決まった金額で発生します。

その固定費と利益がだいたい同じくらいであれば・・

「プラスマイナス0」で、店は赤字でも黒字でもない状態となり・・・。

けれど、もしも固定費が利益を上回れば店は「赤字」。

逆に、固定費が利益を下回れば店は「黒字」となると

考えることが出来るとは思いませんか?』

 

「・・・・ええっと・・・。固定費は要は経費で・・

それよりも利益が上回るってことはもうけが出てるってことで・・・。」

 

(ん?あれ・・?)

ふと、疑問が湧く。

 

「あの・・。すいませんちょっといいですか?

この図で言うところの利益は・・。

売上から変動費だけを差し引いたもの、でいいんでしょうか。」

 

一番初めの図では、たしか売上から変動費と固定費を引いたものが利益で・・。

でもこの二つ目の図の様に固定費を抜き出した場合は・・・?

利益と固定費を比べるのだから・・・・??

(・・・えっと・・あれ?だから・・どうなるんやろうか・・。)

頭の中をはてなマークが飛び交う。

 

『ああっ。すみません、

どうやら肝心な【限界利益】の説明が抜けていたようです。』

 

そうでした!と手をぽむ、とベタに叩く海苔巻さん。

うっかりしていました、と申し訳なさそうに頭をかいている。

 

「いえ、大丈夫です。

それで・・あの、そのなんとか利益っていうのは・・・?」

 

首を傾げる。

 

『【限界利益】、というのはですね。

今まさに小町さんがご指摘されたとおりのものなんです。

つまり、売上から変動費を引いた残りの利益のことを指します。』

 

「あ、やっぱりそれでいいんですか。

・・・難しい名前が付いているんですね。」

 

なぜ、こういう経済用語?というのは

とっつきにくい難しい言葉ばかりなんだろうか・・。

幸い、海苔巻さんは難しい名称を使わずに

先に説明をしてくれるからきちんと内容についていけるが。

これでTVに出てくる某かの評論家の先生よろしく

英語やら略語やら難しい言葉を使われた日には

真っ先に理解を放棄してしまうに違いなかった。

 

・・・変な方向に不満を爆発させながら今聞いた説明を元に、

もう一度図に視線を落として整理する。

(・・・多分、今度はちゃんと意味は・・分かる、はず・・。)

本来の利益は売上から変動費と固定費を引いた後に残る分だけれど・・・

ここで言う利益は『限界利益』と言って

変動費を控除後のもので固定費を引く前の数字のこと。

 

だから・・そこから更に必ず発生する固定費を差し引いて

限界利益が残らなかったら売上とトントン、だったということになって。

限界利益がマイナスになったら赤字、その逆が黒字・・。

つまり・・・その固定費さえきちんと把握していれば・・・

最低限これ以上はないと足が出てしまいますよ

っていう売上の金額がわかるっていうこと・・・。

(で、ええんかなぁ・・。)

計算方法はまだよく分からないものの・・・

自分の考えをおそるおそる口に出してみたのだった。

 

税理士法人 久保田会計事務所

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おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第二十五話~

今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第25話。

 

初めてご覧いただく方は是非

おにぎり屋たんと【事業拡大編】第1話

からどうぞ。

 

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「すいません!お待たせしました。」

 

ようやくメモを取り終えて、海苔巻さんに声をかける。

単純だが、ひとまず頭の中にパンパンに詰め込んでいた情報を

外に出したことで気持ちに余裕が出来た気がした。

 

『おや、もういいんですか?』

 

はい、と頷いて相手の手元を見ればすでに出来上がった図が一枚。

どうやら今は2つ目の図、全体で考えれば3つ目の図の作成に

突入している所だったようだ。

 

「・・・仕事、早いですね・・・。」

 

思わずぽつりと呟く。

 

『いえいえ、そんなことは無いですよ。』

 

おおまかに書いたせいです、なんて笑っているが・・

結構しっかりした図だと思う。

やはり、私みたいな財務の初心者に説明をする時に

よく書いたりするのだろうか?

そんな勝手な想像をしつつ、いよいよ本題だと説明を聞く体勢になる。

 

『・・・・よし、書けた。・・・ちょっと最後急ぎ過ぎてしまいましたが・・。

おかしい所は説明でカバーすることにします。』

 

笑いながら海苔巻さんが言った。

 

『では・・・もう一度こちらの小町さんの計画に戻ってみましょう。』

 

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【ランチ】

・@550円/食

・一日に4人/件→20件くらい見込みあり?(オフィス街など)

 

・バイト(配達要員)4人

・バイト代→@900円(1日8時間くらい)→1人あたり7,200円/日

 

・キャノピー(配達車両)×2台 *中古車で一台20万くらい

・自転車(配達用)×2台 *中古車なら1台1万以内

・ガソリン代などの雑費 3,000円くらい?

ーーーーーーーーーーーーーーーー

【売上】550円×(20件×4人)=44,000円/日

【材料費】44,000×30%=13,200円/日

【人件費】900円×8h×4人=28,800円/日

 

++++++++++++++++++++

考え方がおかしかった人件費などを修正した後の計画だ。

 

『この中から、分かりやすいように説明と

計算に必要な数字だけをまとめて抜き出しますね。』

 

+++++++++++++++++++++

【売上】44,000円/日

【変動費】→材料費:13,200円/日

【固定費】→人件費+雑費:31,800円/日(28,800円+3,000円)

+++++++++++++++++++++

選ばれた数字は3つだけ。

いたってシンプルだった。

 

「この数字だけでさっき電卓で計算されていた、

【45,428】という金額が出るんですか?」

 

『はい、そうです。ちゃんと出すことが出来るんですよ。』

 

そう言うと海苔巻さんが先程の時間で描き上げた図を私が見やすいように

こちらに向けてくれたのだった。

 

第26話へつづく。  

 

税理士法人 久保田会計事務所

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おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第二十四話~

今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第24話。

 

初めてご覧いただく方は是非

おにぎり屋たんと【事業拡大編】第1話

からどうぞ。

 

「まずは最低でもどれくらいの売上があれば良いのか。」

を把握するに当たって、固定費・変動費を理解した小町さん。

実は・・・。

 

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そんな殊勝な態度でいた私。けれど、本当は・・・・

 

さっきまで教えてもらっていた固定費や変動費のことが

ところてん方式で頭からすぽーんと出て行きそうだったりする。

説明を聞いて、頭の中で反芻をして・・「OK!分かった!」

そう思ったのは確かなのだが・・・。

 

意味はないと分かっていても、なんとなく耳を片方抑えておきたい。

今はそんな気持ちでいっぱいである。

 

そしてそんな気持ちが顔に出ていたのだろうか。

 

『・・・あの、もし良かったらご自分でもメモを取られますか?』

 

ここで初めて聞いたり、知ったことを。

自分の中できちんと整理して把握する為に自分の言葉で文章に起こすのは

別に特別なことではないらしく。

 

『他の社長さんなんかも、よくメモを取ったりなさいますよ。』

 

「・・・・・そうなんですか?」

 

『ええ。後で話の内容を思い出す良い材料にもなりますから。』

 

小町さんも以前はメモを取ってらしたと思いますが・・・?

そう、不思議そうに言われて苦笑する。

 

以前、帳面の付け方なんかを教えて貰った時には

確かにメモを取っていたのだが・・。

なんとなく、今回はメモを取るタイミングを掴めずにいて・・

そのままだったのだ。

時間が貰えるのなら・・・有り難い。

 

『ああ・・失礼しました。こちらから声かけをするべきでしたね。』

 

もごもごと口ごもる私を見て察したらしい海苔巻さんが頭をかいて苦笑する。

 

「いいえ!とんでもないです。

あの・・ではさっさと書いてしまいますので・・。」

 

少しだけお時間を下さいとお願いすれば、

にこやかに『どうぞ』と返事が返ってきた。

メモを書き終えれば次はいよいよ【45,428】の数字(←第19話参照)についてだ。

海苔巻さんをあまり待たせるのも悪いので大急ぎで得た情報を書き付けていく。

すると、私が傍目にもかなり急いでいたせいだろうか。

焦らなくていいですよ、とでも言うように

 

『では、小町さんが頑張られてる間に・・せっかくですから、

私ももう一つ頑張って図を書いておきましょうかねぇ。』

 

そんなことを言って、海苔巻さんもレポート用紙に手を伸ばして・・。

 

こうして。

・・・・本来であれば誰かしらの話し声が聞こえるはずの客間は。

しばしの間、謎の沈黙に包まれたのであった。

 

 

第25話へつづく。 

 

税理士法人 久保田会計事務所

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