労務事業部のブログ記事

給与計算時の端数処理

労務事業部です。

今回は給与計算時の端数処理についてお話させていただきます。

 

給与計算をする時に端数が生じた場合、切り上げ?切り捨て?

四捨五入?と判断に迷われたことはないでしょうか?

 

通常この端数処理は、割増賃金を計算している時に

必要となってくると思いますが、労働基準法では、

「賃金は、通貨で、直接労働者にその全額を支払わなければならない」

と規定されているので(全額払いの原則)、

端数処理の仕方を間違えるとこの原則に反することになります。

 

厳密に言いますと、たとえ数分の残業であっても

割増賃金の支払いは必要になってきます。

しかし、実務上で、その作業をすると大変な作業になってきます。

 

ですので給与計算に限り、実務上は通達による例外が

一部認められています。

 

具体的には以下の項目が、挙げられます。

 

①1ヶ月における時間外労働、休日労働、深夜労働の

   各時間数ごとの合計に1時間未満の端数がある場合に、

   30分未満を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げる。

②1時間当たりの給与額及び割増賃金額に円未満の端数

   がある場合、50銭未満を切り捨て、それ以上を1円に切り上げる。

③1ヶ月における時間外労働、休日労働、深夜労働の各々の

   割増賃金の総額に円未満の端数が生じた場合、

   50銭未満を切り捨て、それ以上を1円に切り上げる。

 

上記の項目はあくまで例外ですので、

これ以外の処理は法に反することになるのでご注意下さい。

(法を上回る「切り上げ」は問題ありません)

 

今回お話させていただいた端数処理だけでなく、

給与計算時(特に割増賃金計算)には気をつけなければならない

ことが、意外に多くあります。

みなさまもお給与計算をされる際は、ご注意下さい。

 

税理士法人 久保田会計事務所

皆さん毎日どれくらい寝ていますか?

毎日忙しくされている社長様やサラリーマンの方々。

もっと仕事をしたい!もっと自分の時間が欲しい!と思っているのに

時間が全然足りないと思っている人は多いんじゃないかと思います。

 

1日24時間しかありません。

そこで削ろうと思うのは睡眠時間なんではないでしょうか。

最近、短眠法なるものが流行っているようで、

私も気になっているひとりです。

 

過去の偉人の話やネット等で調べてみると、

1日3時間睡眠で問題ないという話を聞きます。

しかし、いざ3時間睡眠をやってみると、翌日は眠いし、

疲れはとれないしとどうもスッキリしません。

どうも自分にはこの短眠法は向いていないようであきらめていました。

 

最近「4時間半睡眠」を提唱する本を見つけ、読んでみました。

 

そこには、人間の適正な睡眠時間は

6時間半から7時間半であることをふまえた上で、

科学的根拠を基にどこまで睡眠時間を削れるかが書かれており、

よく言われている3時間睡眠ではパフォーマンスが落ちるとも

書かれていました。

 

体に負担を掛けずに、仕事のパフォーマンスにも

支障のでない方法として以下の様に記されていました。

 

・ウィークデーの5日間は「4時間半」の睡眠で乗り切る

・土日のどちらかで「7時間半」の睡眠をとって、体を回復させる

・土日のどちらかはパフォーマンスに支障がない「6時間」の睡眠にする

 

というものでした。

 

私が興味を惹かれた部分は

土日でしっかり睡眠を確保するという部分でした。

土日のいずれかで「7時間半」という適正な睡眠時間を1日確保することで、

ウィークデーの不足部分をリカバーできるそうです。

 

よくよく自分の睡眠時間を振り返ってみると、

上記の方法に結構近いものがありました。

ということは、上記の方法を実践している私は...

睡眠時間を削る前にもっと時間を有効活用することを意識した方が

いいのかもしれませんね・・・

 

ご自身の健康管理も労務に含まれるのではないかと思い、

労務事業部より発信させていただいております。

(ちょっと無理がありますか??)

 

税理士法人 久保田会計事務所

『 家族手当』について

労務事業部です。

今回は『家族手当』についてお話ししたいと思います。

 

そもそも家族手当は、法律上は支給しなくても良い手当です。

つまり、無くても良い手当なのです。

しかし、一端、賃金規程(就業規則)に規定すると、

その規程通りに支払わなくてはならない手当となります。

 

お客様の賃金規程を確認させていただくと、

『家族を扶養している社員に対して支給する。

配偶者 ○○円、子1人につき○○円』とだけ

書かれているものを見かけます。

 

実は、これだと色々な疑問が出てきてしまいます。

①扶養とは、所得税法上の基準なのか?

   社会保険法上の基準なのか?

②タイミングとして何時から手当をつけるのか?

③扶養の増減について

   後になって判明した場合、

   遡って家族手当を返してもらうのか?

   逆に、遡って家族手当を支給するのか?

④子供の家族手当は何歳くらいまで支給するべきか?

 

などなど色々な疑問が出てきます。

 

先にも述べましたように、

家族手当は支給が自由な手当です。

会社様によって支給の基準は色々です。

会社様の実態に即して

より具体的に規定していただきたいところです。

 

参考にしていただきたい基準として、

①扶養の基準は、所得税法上より社会保険法上の基準の方が

   運用しやすいと思います。

 

   所得税法上の基準にしてしまうと、

   年末に年末調整の扶養控除の申告書を確認して、

   初めて扶養が確認できることだってありえます。

   遡って家族手当を支給したり、回収したりするのは、

   非常に面倒ですし、トラブルのもとです。

   社会保険の基準にしておけば、年末の累計としての結果では無く、

   これから先1年間で年収が130万円未満でおさまるか

   どうかの見込額基準なので判断が楽だと思います。

 

②また、扶養増減申請の『締め日』を設けておくことも大事だと思います。

 

   実態で対応してしまうと、事務処理が大変になってしまうからです。

   増加の場合は、締め日前に申請があればその月から、

   後なら翌月から支給する。

   減少の場合は、事実が確認できた時点で手当を減少する。

   但し、悪質な場合は、実態により返還を求めるというふうに

   規定しておくと従業員様もしっかり申請して下さるのでは無いでしょうか。

 

③さらに、家族手当の支給対象となるお子さんの年齢ですが、

   これは、高校卒業時までとされる規定が多いかもしれません。

 

  賃金規程が不明確ということから、

  些細なことで従業員様とトラブルを起こしてしまうこともありえます。

 

  会社としても悪気無く賃金規程を昔のままにしておいて、

  従業員が何も言わずに不満をもっているとしたら、

  本当に悲しいことです。

 

従業員様と良好な関係を維持するためにも、

出来るだけ具体的に会社様独自のルールを

明確に規定していただくことが大事なのだと思います。

 

税理士法人 久保田会計事務所

所定の手続きを欠く就業規則の効力について

労務事業部です。

今回は就業規則の効力についてお話ししたいと思います。

 

就業規則は『常時10人以上の労働者を使用する』場合には、

作成しなければなりません。

 

そして労働基準法は、

この就業規則について下記の3つの義務を課しています。

①労働者代表の意見を聴く義務(労働基準法90条)、

②労働基準監督署へ届け出る義務(労働基準法89条)、

③労働者へ周知する義務(106条)。

 

これら①②③の義務がひとつでも欠けていたら、

就業規則の効力はどうなるのでしょうか?

 

①の意見を聴く義務が欠けていたり、

②の届け出る義務が欠けていたりしても就業規則の『効力』自体には

影響はないとされています

(当然、労働基準法違反としての罰則はあります)。

 

また、③の周知する義務については、

裁判例で下記のような判断がされています。

(関西定温運輸事件 大阪地裁 H10.9.7)

労基法所定の周知方法が採られていないからといって、

直ちに就業規則の効力を否定するべきではないが、

使用者において内部的に作成し、

従業員に対し全く周知されていない就業規則は

労働契約関係を規律する前提条件をまったく欠くというべきであるから、

その内容がその後の労使関係において反復継続して実施されるなど

の特段の事情がない限り、効力を有しないと言うべきであり、

特段の事情があったと認めるに足りる証拠もない。

 

要は『実質的に周知』がされていれば

その就業規則は、有効とされると言うことです。

 

ただし、この実質的な周知とはどういうものかについては、

明確な基準が示されている訳ではありません。

 

以上のように、

労働基準法の義務を欠いたからといって、

直ちにその就業規則が無効とされるわけではありません。

 

しかし、

労働基準法違反ということで罰則(労働基準法120条)が存在しますし、

これらの手続きを欠くということは、

労働者とのトラブルの原因をつくってしまっているともいえます。

 

実際には、色々な思いがあって周知されていない場合もあると思いますが、

以上のことから、是非周知していただきたいところであります。

 

労働基準法が義務としているから作成するという就業規則ではなく、

労働者との良好な関係を築いていただくための

就業規則作成のお手伝いが出来るように

我々も努力していきたいと思っております。

 

税理士法人 久保田会計事務所

改正労働基準法Ⅲ

労務事業部です。

 

今回は、前々回に改正内容の③としてあげていた

「年次有給休暇の時間単位取得」について

お話させて頂きます。

改正内容を順番にお話させていただいてきましたが、最終項目となります。

 

現行では、年次有給休暇は『1日単位』で取得すること

とされていますが、事業場で労使協定を締結すれば、

1年に5日分を限度として『時間単位』で取得できるようになります。

 

これは正社員だけでなく、

所定労働日数が少ないパートタイム労働者の方なども、

労使協定を締結すれば、『時間単位』で取得できるようになります。

 

1日分の年次有給休暇が何時間分の年次有給休暇に当たるかは、

労働者の所定労働時間をもとに決めることになりますが、

詳細は法改正の施行までに厚生労働省令で定められることとなっています。

 

今回の改正では、15分や30分といった

1時間に満たない単位での取得は認められていません。

所定労働時間が、7時間や8時間の会社なら問題はないとしても、

すべての会社がキリのよい時間とは限りません。

 

例えば、7時間30分の所定労働時間ではどうなるのでしょうか?

分単位での取得が認められないとなると、

時間単位取得をする場合、30分残ってしまいます。

この30分を切り捨ててしまうと、労働者不利益となってしまうので、

切り上げなければなりません。

(労働基準法施行規則24条の4第1号)

 

これをふまえて考えると、

7時間30分を切り上げて8時間

その5日分ということで、8時間×5日=40時間の時間単位年休が

取得できることとなります。

 

取得単位は、「時間」を単位とするものであれば、

必ずしも1時間単位でなくても差し支えはありません。

『2時間』、『3時間』のように1時間よりも大きなかたまりの単位で

取得することも可能ですが、

その場合は1日の所定労働時間を上回ることはできません。

 

例えば、1日3時間勤務のパートタイム労働者を雇用している会社では、

原則4時間単位の取得を定めてはいけないということになります。

 

この年次有給休暇を日単位で取得するか、時間単位で取得するかは、

労働者が自由に選択することができます。

(ただし、労働者が1日単位で取得することを希望した場合に、

使用者が時間単位に変更することはできません)

 

「年次有給休暇の時間単位取得」は、通院やその他の用事などで、

数時間の年次有給休暇の取得を求めていた労働者にとっては、

プラスになる改正内容だと思います。

 

仕事と生活の調和を図るという観点からも、

実施にむけて検討されてはいかがでしょうか。

 

【労使協定の例】

(対象者)

第1条  すべての労働者を対象とする。

(日数の上限)

第2条  年次有給休暇を時間単位で取得することができる日数は5日以内とする。

(1日分の年次有給休暇に相当する時間単位年休)

第3条  年次有給休暇を時間単位で取得する場合は、

1日分の年次有給休暇に相当する時間数を8時間とする。

(取得単位)

第4条  年次有給休暇を時間単位で取得する場合は、

1時間単位で取得するものとする。

 

税理士法人 久保田会計事務所

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