経営支援事業部のブログ記事
経営サイクル「七つの質問」
経営支援事業部です。
今回は私が、最近経営者の方とお話をする際に
経営サイクルの各場面での質問をご紹介したいと思います。
①あなたがこの会社でやりたいことは何ですか?
②あなたはそれが出来ていますか?
③出来ていないとすれば、それは何故ですか? 何が原因ですか?
④それは放っておいてよいのですか?
⑤解決するためにはどうしたら良いのですか? 何をすべきですか?
⑥まず最初の一歩は踏み出せますか? あるいは踏み出しましたか?
⑦それはどういう効果(結果)をもたらしましたか? もたらしますか?
⑧次は何をしますか?(①番と一緒)
経営サイクルとは、Plan-Do-Check(-Action)のことですが、
ここでは詳しい説明は
割愛させていただき、本題に入りたいと思います。
①あなたがこの会社でやりたいことは何ですか?
まず目的の特定です。経営理念と言っても良いでしょう。
目的のない組織は存在しないと言われているように、
あなたが「会社」という組織で何を実現しようとしているのかをじっくり、
そしてしっかり考えてください。もし以前に考えていたとしたら、
それは今も色あせていないか己に問うて見てください。
②あなたはそれが出来ていますか?
③出来ていないとすれば、それは何故ですか? 何が原因ですか?
ここでは、現状把握です。①で決めた目的が達成できているのか、
出来ていないとすれば、何が問題(障害)なのかを探っていきます。
④それは放っておいてよいのですか?
この質問をした場合、殆どの経営者の方が、
「何とかしなければと思っているんだけど・・・」とか
「取り敢えず目先の業務を優先して・・・」と答えます。
これは①の落とし込みが出来ていないことに原因があると思います。
即ち、誰しもほんとにやりたいことを放っておくはずがない訳ですから・・・
⑤解決するためにはどうしたら良いのですか? 何をすべきですか?
この質問に答えることはまさしく経営計画そのものです。
行動計画・数値計画をしっかり立てましょう。
⑥まず最初の一歩は踏み出せますか? あるいは踏み出しましたか?
⑤の経営計画が絵に描いた餅で終わらないためにも、
しっかりと最初の第一歩を踏み出すことです。
ここでも最初の第一歩を踏み出す原動力となるのは、
①の思いこみの強さだと思います。
⑦それはどういう効果(結果)をもたらしましたか? もたらしますか?
ここでは、実行したことに対する検証です。
何事も行動の後には必ず結果が生まれてくるものです。
そして優秀な人や組織はその結果から学習すると言われています。
即ち、「もっと良くするにはどうしたらいいのか?」、
「もっと早くするにはどうすればよいのか?」等々です。
⑧次は何をしますか?
これは①番の質問と同じになりますので、
⑧=①→②→③→④→⑤→⑥→⑦の繰り返しになり、
サイクルとなる訳です。
以上のように、
①が最初で最も重要なテーマであることがご理解できたかと思います。
経営とは、自分のやりたいことを経営資源(人、物、金、情報)を駆使して
いかに成し遂げるか、ということかもしれません。
私ども「経営支援事業部」は上記「七つの質問」を
経営者の方々と共に考えて参ります。
何かあればいつでもお問い合わせ下さい。
平成23年度税制改正 消費税免税点判定の改正
こんにちは経営支援事業部です。
今回も平成23年度税制改正について書いてみたいと思います。
今回の内容は『消費税の免税点判定』についてです。
消費税という税金は「事業者」に納税義務がありますが、
基準期間に係る課税売上高が1,000万円以下の
小規模な事業者については消費税の納税義務が
免除されるという制度があります。
今回の税制改正により、この消費税が免除される事業者に
該当するかどうかという判定方法が変わることとなりました。
比較のために現行の制度を見てみましょう。
ポイントは「基準期間」と「課税売上高」です。
基準期間とは、免税点判定の対象となる期間のことで、
原則前々事業年度を指します(個人事業者は前々年)。
また、課税売上高とは、消費税の課税対象となる売上高のことを指します。
(図1)
上図のケースでは現行制度においては前々年度を基準期間とする関係から、
1期目と2期目については基準期間が無く(会社が存在していない)、
この判定上では必ず免税なります。
そして、3期目については1期目の課税売上高により判定を行いますので、
このケースでは課税売上高が1,000万円以上のため、課税事業者となります。
今回の改正では、この基準期間による判定に加え
「特定期間」による判定も必要となりました。
図1との違いをみるために2期目の免税点判定をしてみましょう。
(図2)
2期目については、図1と同じく基準期間における課税売上高が
1,000万円以下となります。
今回の改正により、次の段階として特定期間における課税売上高が
1,000万円以下かどうかでも免税点判定をすることになります。
特定期間とは、原則として当年度(このケースでは2期目)の
前事業年度(1期目)の上半期を指します。
図2のケースでは基準期間判定では免税事業者となりますが、
特定期間における課税売上高が1,000万円を超えるため、
2期目は課税事業者となってしまいます。
※他にも細かい要件はありますが、
判定のイメージをお伝えするためにあえて割愛しております。
詳しくは財務省のサイト「現下の厳しい経済状況及び
雇用情勢に対応して税制の整備を図るための
所得税法等の一部を改正する法律」をご参照ください。
(http://www.mof.go.jp/about_mof/bills/177diet/index.htm)
この免税点判定を考慮しなければならないところは、
設立以後何年も経過している会社であればほぼないかと思われます。
特に影響がありそうなのは「これから起業しようと考えている方」です。
これまでは、会社設立時の資本金が1,000万円未満であれば、
原則として設立から2事業年度までは消費税の免税事業者となりました。
しかし、改正後は、設立2期目から消費税の課税事業者となる
可能性が出てきました。
これは会社設立時の事業計画に大きな影響が出てきそうです。
法人税などの税金は、会社が赤字のときは税負担はほぼゼロです。
しかし、消費税については、課税事業者となれば、
原則的には会社が赤字でも納税が必要となってきます。
消費税の納税時期が2期目からとなるか、
3期目からとなるかというのは、会社設立直後の事業計画や
資金計画に大きな影響を及ぼすものと考えられます。
この「特定期間」による免税事業者判定が摘要されるのは
平成25年1月1日以後開始の事業年度(個人事業者は平成25年度)から
と少し先ですが、起業をお考えの方は、
事業計画書の作成の際には注意が必要になります。
事業承継にかかる財産分配
こんにちは経営支援事業部です。
今回は事業承継にかかる経営者の財産分配について
書いてみたいと思います。
財産分配を円滑にすすめるために大切なことは、
「経営」と「相続」という2つの視点から検討するということです。
「経営」の視点においては、後継者へ事業用財産を集中し、
従前通りの円滑な経営を継続出来るように配慮することが大切です。
一方、「相続」の視点では、後継者以外の相続人の相続権に配慮し、
適正なバランスで遺産分割を行うことが大切です。
しかしながら、現実的にはこれらのバランスがとれず、遺産分割が難航し
経営にも悪影響を与えてしまうといった事例が珍しくありません。
たとえば、経営者の主たる財産が自社株式と現預金、
相続人が長男(後継者)と嫁がれた長女といったようなケースを
想定してみてください。
経営の視点でいくと、自社株を後継者が相続し経営支配権を確保
したいところです。
ただ、財産バランスが自社株式9・現預金1といったような場合、
長女は10分の1の現預金を相続するだけで満足してくれるでしょうか、
また、10分の9ではありますが、現金化が困難な自社株式のみで長男は
満足するのでしょうか。
これは一例にすぎませんが、円滑な経営承継と円満な遺産分割を同時に
果たすことはなかなか容易なことではありません。
では、どのような方法があるのでしょうか?
上記の例についてですが、
財産バランスが株と現預金で9対1となる前の
株価が低い段階で株の価値を固定できていれば・・・
あるいは、経営支配権のある株式と無い株式に株の種類を
分けることができていれば・・・
もめないように先代が意思を残しておいてくれれば・・・
少しは円満な遺産分割を後押ししてくれたかもしれません。
このように「・・・であれば」といった方法が、民法や会社法などの
改正によってどんどん可能になってきています。
大切なことは、十分な時間をかけて財産分配の準備をすることです。
相続が発生してからの選択肢は限られます。
財産分配に少しでも不安をお持ちの経営者の方がいらっしゃれば、
いつでもお気軽にお声掛けいただければ幸いです。
ご相談お待ち申しあげております。
「M&A」についての一考察
経営支援事業部です。
今回は「M&A」について触れてみたいと思います。
M&Aとは、Merger&Acquisitionのイニシャルをとったもので、
直訳すると、合併と買収です。
企業が規模拡大や異業種への参入や
不得意分野の補強等の際に使われる手法であり、
大企業の大型案件のみが報道されるため、
中小企業にはあまり馴染みがないと思われている方も多いでしょうが、
近年では企業再生の場面や事業承継の一手法として
中小企業においても活用されています。
現に中小企業経営者の4割の方が会社譲渡に関心がある
というアンケート結果があるほどです。
これは中小企業の後継者難が原因と言われていますが、
今後もこの傾向は続くものと思われます。また当事務所に於きましても、
お客様のM&Aに際し、仲介や企業価値算定・デューデリジェンス等で
関わってくるケースが増えてきています。
M&Aといえば、企業買収というイメージがありますが、
最近ではその手法も株式譲渡、株式交換、合併、会社分割、
事業譲渡等々と多岐に渡っています。
また、M&Aでまず問題になるのは
「いくらで買うのか?、いくらで売るのか?」
即ち企業価値をどのように算定するのかということです。
その方法としては、①純資産方式(企業資産価値法)
②比準方式(倍率法)③収益還元法(含むDCF法)の三種類があり、
数値化することは算式通りにすれば出来ることですが、
悩ましいのは営業権=のれん代をいくらにするかでしょう。
売る側は少しでも高く売りたい、買う側は少しでも安く買いたい
と思うのが世の常です。売る側は、「もう少し高く売れば良かった」と
一度きりの後悔で済みますが、
買う側は、その後もその企業(事業)を所有し続けることになりますので、
その事業の成り行き次第で「安かった、高かった」
を判断することになるでしょう。
そこで大事なのは「ポストM&A」と言われるように
企業文化の融和をいかに図るかでしょう。
企業買収とは「もの」を買うのではなく、
企業体=人や組織を買うわけですから、
その融和を図ることがM&Aの成否の鍵となるでしょう。
ましてや中小企業の場合は、経営者がカリスマ的であったり、
創業ワンマンであったりと、前経営者のカラーに
染まっている場合が多いです。
企業の融和を図るのに良い方法は「経営計画」だと思います。
被買収側の社員は、自分達はどうなるんだろうと不安を抱えています。
中・長期的な方針を打ち出し、当面やるべきコトを
幹部社員と一緒に考え、計画することで一体感が出てくると思います。
当事務所ではM&A業務はもとより、
ポストM&Aも含めてトータル的にサポートさせて頂きます。
M&Aをお考えの方はお気軽にご相談下さい。
非常時だからこそ経営計画
経営支援事業部です。
この度の東日本大震災により多くの皆様が被害を受けられましたことに
謹んでお見舞い申し上げます。
救援の働きが速やかに行われ、1日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
東日本大震災による影響は、建物や道路の倒壊といった
物理的なものだけでなく、企業経営にも多大な影響を及ぼしています。
実際に当事務所の顧問先様にお話を伺っておりましても、
売上減、資材が入ってこないなどほぼすべてのお客様で
影響が出ているとおっしゃておられました。
また、帝国データバンクの倒産情報を見ておりましても、
東日本大震災が引き金となって倒産した企業もあるようです。
この傾向は今後さらに増えてくると思われます。
このような不測の事態が起こったときこそ
経営計画の重要性が増してきます。
数年単位、あるいは事業年度ごとの経営計画を作成していれば、
今後見込まれている売上にどのような影響があるか、
それに伴う資金繰りにもどう影響するかなどの
会社の状況をクリアに把握することができ、
問題が起こりそうな場合には早期に対応することができます。
さらに、資金繰りが悪化し金融機関と交渉する際にも
「いつまでいくら返済を猶予するのか」又は
「どれだけの期間にいくらの資金が必要なのか」
そして、緊急事態を乗り切り事業が回復した後の返済計画を
示すことにより、その交渉はスムーズに進むことと思われます。
会社経営に関する震災の影響は、今後も広範囲かつ直接
又は間接的にと様々な形で表れてくるものと思われます。
しっかりと経営計画を作成し、今後起こりうる課題に対して
早期に手を打てるように準備しておきましょう。
当事務所では、一日で中期五ヶ年の経営計画を作成することが出来る
セミナー「将軍の日」を毎月開催しています。詳しくはこちらをご覧下さい。



