経営支援事業部のブログ記事
資金繰り その改善策!!
経営支援事業部です。
今回は資金繰りの改善策についていくつか改善策を
ご紹介したいと思います。
利益の改善から資金繰りを改善するのは最も理想的でありますが、
この経済環境下での利益改善はたやすいことではありません。
では、利益改善と関係なく取り急ぎ資金繰りをよくするには
どのような方法があるのでしょうか?
今回は財務的な5つの資金繰り改善策をご紹介いたします。
【改善策1 営業債権(売掛金や受取手形)を減らす 】
減らすと言っても売上の減少を伴ったものでは意味がありません。
売上高に占める営業債権残高の割合を減らすことが重要です。
具体的には受取手形決済から現金決済への移行、
請求の〆日から回収日までの決済期間を短縮すること
などが改善策となります。
得意先へ一律に実行することは難しいので、
売上規模・決済方法・決済期間といった基準で得意先を分類し、
改善交渉が可能な先はないかどうかを検討します。
【改善策2 営業債務(買掛金や支払手形)と営業債権のバランスを考える 】
理論上は、上記「改善策1」と逆の手法(現金決済から手形決済、
あるいは決済期間の長期化)により資金繰りは改善されます。
しかしながら、安易な債務の先送りは倒産リスクも高まりますし、
また、このような経済環境では交渉が困難なケースもあるかと思われます。
場合によっては、他の手法で改善された資金をもとに支払を早めるなどし、
決済条件の変更を武器に値引要請を行うといったことも視野に入れて検討します。
【改善策3 在庫を減らす 】
商品、製品、材料、貯蔵品等の在庫についてはすでに資金は流出済みです。
言い換えれば売却による在庫の削減は、
赤字売却であっても資金繰りを改善します。
利益だけにこだわらず滞留在庫等についての資金化を検討します。
【改善策4 遊休不動産を処分する 】
借入の原因となった不動産が実は遊休化している、
あるいは店舗移転や縮小によって特定の不動産を
遊休化できるケースもあります。
利益貢献しない、あるいは貢献度が低い準遊休不動産を売却することで
資金繰り改善や売却損による節税効果を検討します。
【視点5 短期借入金を長期化する 】
返済期間を長期化することで月々の資金流出は減額できます。
ただし、長期化による利息や保証料の負担増という副作用もございます。
中長期の業況予測とともに最適な返済計画を検討します。
このように資金繰りを改善する方法は、利益を増やす以外にも
いろいろと存在します。当然上記以外にも様々な方法が存在します。
しかしながら、大切なことは並行して利益改善による
資金繰り改善を行うことが必須であるということです。
言い換えれば、財務的な資金繰り改善は一時的なものであるということです。
効果の程度や実現可能性また将来の業績による利益改善をふまえながら、
どの方法をどういう順序で実行していくかを決定していかなければなりません。
それには中期の事業計画を策定した上で実行することが肝要です。
当事務所では、中期経営計画策定のセミナー「将軍の日」を毎月開催しております。
上記のような資金繰り改善の検討の場としてもぜひご活用いただければ幸いです。
中小企業金融円滑化法 1年延長
既に新聞等で既報の通り「中小企業者等に対する金融の
円滑化を図るための臨時措置に関する法律」いわゆる中小
企業金融円滑化法が平成24年3月まで1年間延長される
ことになりました。
今回は、同法のこれまでの実績と今後について少し触れた
いと思います。
まずはじめに2月に発表された平成22年12月末までの
中小企業金融円滑化法に基づく貸付条件の変更等の実績
は、主要行等(11行)・地域銀行(106行)・その他銀行(28
行)の145行で下記の通りとなっています。
申込み(A) 866,495件(286,414億円)
実行(B) 758,818件(256,796億円)
謝絶(C) 24,028件( 7,271億円)
審査中 53,442件( 15,599億円)
取り下げ 30,207件( 6,741億円)
実行率①(B)/[(B)+(C)] 96.9%
実行率②(B)/(A) 87.6%
これに信金等の実績を加えると、150万社以上の中小企
業が申込みをしたことになり、日本の中小企業者数が約400
万社ですから、なんと3分の1以上の中小企業が申込みをし、
実行率②により130万社以上が実行されたことになります。
ただここで問題なのが、条件変更等を実行した企業のうち経営
改善計画が出されている割合が3割程度、すなわち約100万
社は経営改善計画が出されていないことになります。
ある都市銀行の担当者によると、現在経営改善計画が出され
ていない企業のうち50%は不良債権と見ているようです。
もしそうだとすると、50万社の企業が不良債権になる計算に
なります。
今後は金融機関も同法に基づく貸付条件の変更等には慎重
にならざるを得ません。
即ち今まで以上に実行可能性の高い抜本的な経営改善計画 が求められることになるでしょう。
以下は金融庁ホームページより「中小企業金融円滑化法の
期限の延長等について(概要)」・・・抜粋です。
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今後の対応
○中小企業者等の業況や資金繰りは、改善しつつあるものの、
依然厳しい。
こうした中、先行きの不透明感から、今後、一定の貸付条件
の変更等への需要があると考えられる。一方で、貸付条件の
変更等に際しては、金融規律も考慮し、実効性ある経営再建
計画を策定・実行することが重要。
○このため、中小企業金融円滑化法を機に、以下の流れを定着
させることが必要。
・金融機関が、貸付条件の変更等を行っている間に、コンサル
ティング機能を十分に発揮することで、
・中小企業者の経営改善が着実に図られ、
・中小企業者の返済能力の改善等につながる。
↓
○中小企業金融円滑化法を1年間延長するとともに、あわせて以
下のような施策を講じ、同法の期限後も、金融機関による金融
仲介機能が適切に発揮される環境の整備を目指すとともに、引
き続き中小企業の資金繰りに万全を期す。
[中小企業金融円滑化法の1年延長]
[金融機関による開示・報告内容の見直し]
・金融機関による開示・報告資料の大幅な簡素化(開示・報告
に係る事務負担の軽減)
[金融機関によるコンサルティング機能の発揮の促進]
・金融機関がコンサルティング機能(経営相談・指導役等、事業
再生等)の発揮に際し、果たすべき役割を具体化する方向で
監督指針を改定
・法の実施状況に関する検査の一巡後、通常の検査において
「金融円滑化編」に基づく検査(コンサルティング機能の発揮
状況等)を実施
[その他]
・中小企業金融に関する実態把握、金融機関に対する金融
円滑化法の要請の継続
・改正金融機能強化法の活用の検討促進
財務諸表を経営に活かしましょう!
経営支援事業部です。
今月は3回に渡って、損益計算書・貸借対照表・
キャッシュフロー計算書について説明してきました。
そこで最後に、財務諸表をどのように経営に活かしていくのか
について触れてみたいと思います。
財務諸表に表される経営データは、会社の客観的経営力を示し、
自社の過去の取り組みが総合結果として示され、
自社の発生型問題の80%を見せてくれると言われています。
ただじっと眺めているだけでは、よほど精通者でない限り
簡単には問題を把握することは出来ません。
そこで役に立つのが「財務分析」です。
「財務分析」は、財務諸表を様々な観点から分析することにより、
会社の経営成績や財政状態の良否を判断することです。
財務分析を大きく分けると、「実数分析」と「比率分析」があり、
実数分析は、財務諸表の実数をそのまま利用して分析し、
比率分析は財務諸表の実数から関係比率又は構成比率
を算出して分析します。
【実数分析】
主に自社の過去データと比較することで増減分析を行い、
その原因等を検討することにより今後の経営に役立てるものです。
1.種類
・売上高・利益増減分析
・原価差異分析
・経常収支分析
・キャッシュフロー分析 等々
2.方法
販売実績の比較を販売地域別・営業所別・営業担当者別・
商品群別・市場ルート別などに区分し、期間比較をする。
また、販売数量の増減による影響や販売単価の上下による影響も
分析する必要がある。
3.効果
増加・減少の要因を分析することによって、
何処にどのような問題があるのか、
何時までに何をしなければいけないのか、また、
それは解決できるのか、というように改善策を探っていきます。
【比率分析】
仮に経営成績の良否の判定を同業他社と比較しようとした場合、
業種別の同業他社平均値と比較することになりますが、
企業の歴史や規模(売上高・従業員数等)が異なるため、
単純に実数を並べても比較することが出来ませんが、
実数を比率に置き換えると、規模の大小にとらわれず
比較することが出来ます。
1.種類(4つの視点)
①収益性(損益計算書で経営成績を分析)
売上高経常利益率、総資本経常利益率、総資本回転率 等々
②生産性(ヒト、モノ、などの経営資源の活用度を分析)
労働生産性、労働分配率 等々
③安全性(貸借対照表で財政状態を分析)
流動比率、当座比率、固定比率、固定長期適合率、自己資本比率 等々
④成長性(期間比較で会社の成長性を分析)
対前年売上高伸び率、各利益の伸び率 等々
2.方法
自社の実数を決められたルールで比率に置き換えて、
同業他社平均値等と比較する。
3.効果
同業他社の数値(比率)と比較することにより、
上記の4つの視点において何処に問題があるのかを把握し、
比率の計算式を分解分析することにより改善策を探ることが出来ます。
財務分析について見てきましたが、財務分析を行ううえで最も大切なことは、
正しい数値を把握することだと思います。
仏教用語に「因果応報」という言葉がありますが、広辞苑によると、
「過去における善悪の業に応じて現在における幸不幸の果報を生じ、
現在の業に応じて未来の果報を生ずること。」とあります。
自社の経済活動の結果が自社の財務諸表であり、
それを正しく分析することで必ずや経営の改善策、
今後の方向性が見えて来ると思います。
キャッシュフロー計算書のポイント
こんにちは、経営支援事業部です。
4回にわたって財務諸表のお話をさせていただいていますが、
第3回目の今回は「キャッシュフロー計算書」についてです。
損益計算書や貸借対照表は知っていても、
キャッシュフロー計算書と聞いても頭に「?」
が浮かぶ方も多いかもしれません。
キャッシュフロー計算書は2000年に日本に導入された財務諸表で
比較的歴史の浅い財務諸表です。
しかし、企業活動の生命線となる「キャッシュ」の流れを示した
デフレ時代の今非常に大切なものなのです。
以下でその内容を簡単に説明させていただきます。
実際の書類の説明に入る前に、
この書類で示される「キャッシュ」とは何かを書かせていただきます。
この書類でいう「キャッシュ」とは...
1.現金
2.当座預金、普通預金などすぐに現金化できるもの
3.短期(三か月以内)の定期預金
の3つが挙げられます。単純に現金のみではなく、
短期間で現金化できる預金も含まれることになります。
そして、このキャッシュの流れを「営業活動」、「投資活動」、「財務活動」の
3つのカテゴリーから示したものがキャッシュフロー計算書です。
まず、「営業活動」によるキャッシュフローです。
これは商品の仕入、製造、そして販売という企業利益を得るための
活動によるキャッシュの流れを示しています。
ここがマイナスとなってしまうと会社の存続自体が
非常に厳しいことになってしまう最も重要なカテゴリーです。
次に、「投資活動」によるキャッシュフローです。
これは設備投資や投資目的の有価証券に対する
キャッシュの流れを示しています。
将来に向けての設備投資などが記載されますので、
一般的にはマイナスとなります。
上記2つを合わせたキャッシュフローのことを
一般に「フリーキャッシュフロー」といい、
企業本来の事業活動でのキャッシュフローを見ることができるため、
非常に重要な指標となります。
最後に、「財務活動」によるキャッシュフローです。
これは企業活動を行うための資金調達、その返済を示しています。
通常は借入金の返済、株主への配当支払い
といった理由でマイナスになります。
損益は野球、資金はボクシングという例えがあります。
これは、一時的に損益がマイナスになってしまっても倒産はしませんが、
資金がマイナスになってしまう(KOされてしまう)と
倒産してしまうということです。
このように、会社の資金管理は経営上非常に重要な管理項目です。
一度、ご自身の会社でもキャッシュフロー計算書を作ってみて、
会社資金の流れを眺めてみてはいかがでしょうか。
貸借対照表から解ること
経営支援事業部です。
今回は、会社の財産状態を表す貸借対照表(バランスシート)について
書いてみたいと思います。
毎月の試算表や決算書に出てくる貸借対照表ですが、
注意深く見ると、間違いではないですが(ある角度から見ると)
正しくないことがいっぱい記載されている可能性があります。
今回はそんな一面を少しご紹介させていただくことで、
貸借対照表をさらにご活用していただければと思います。
可能であれば自社の貸借対照表、無ければどこかのサンプルを
目の前に置いてみて下さい。
おそらく上の方に、○○年××月△△日(現在)とかの
日付が記載されていると思います。
もし、貸借対照表を初めて見る人に「何が書いてあると思いますか?」
って尋ねると、きっと「この日付時点でその会社がもっている財産とか
借金が書かれているのでは・・・。」といったようなお返事では
ないでしょうか。普通そう思いますよね。
でも、実際にはどうでしょうか・・・何十年も前に買った土地がその当時の
購入額で書かれていたり、何年も回収できない債権が載っていたり、
あるいはバブル時代に購入したゴルフ会員権が大きな金額で威張っていたり・・・
日付時点とはかけ離れた価値の数値が並んでいることも珍しくありません。
その時点での時価を原則、といった会計ルールの整備は進んでいますが、
中小企業ではまだまだこうした会計状態が多いのが現状です。
そうなんです、法律違反では無い(=間違いではない?)のですが、
ある角度(ある一時点での実態価値は?)から見ると正しくないのです。
会計の本には、
貸借対照表は会社の財産状態を表す帳票で・・・・・
その中の株主資本の部分は、その会社の体力を表していて・・・・・等々
色々と見方は書いてありますが、記載数字の根拠時期がバラバラでは
到底表現された数字は現実と大きくかけ離れています。
なかなかご自身で実態時価を算出されることは困難だとは思いますが、
経営される上では必須の数値となります。
金融機関も独自に貸付先の
貸借対照表を時価評価しています。
実態なんて聞いたこともない!という経営者の方、ぜひ一度顧問税理士に
「うちの実態時価はいくらくらい?」って聞いてみて下さい。
新たな経営の方向性が見えてくるかも知れません。。。



