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財務諸表を経営に活かしましょう!

2010年11月24日

経営支援事業部です。

 

今月は3回に渡って、損益計算書・貸借対照表・

キャッシュフロー計算書について説明してきました。

そこで最後に、財務諸表をどのように経営に活かしていくのか

について触れてみたいと思います。

 

財務諸表に表される経営データは、会社の客観的経営力を示し、

自社の過去の取り組みが総合結果として示され、

自社の発生型問題の80%を見せてくれると言われています。

ただじっと眺めているだけでは、よほど精通者でない限り

簡単には問題を把握することは出来ません。

 

そこで役に立つのが「財務分析」です。

「財務分析」は、財務諸表を様々な観点から分析することにより、

会社の経営成績や財政状態の良否を判断することです。

財務分析を大きく分けると、「実数分析」と「比率分析」があり、

実数分析は、財務諸表の実数をそのまま利用して分析し、

比率分析は財務諸表の実数から関係比率又は構成比率

を算出して分析します。

 

【実数分析】

主に自社の過去データと比較することで増減分析を行い、

その原因等を検討することにより今後の経営に役立てるものです。

1.種類
  ・売上高・利益増減分析
  ・原価差異分析
  ・経常収支分析
  ・キャッシュフロー分析      等々

 

2.方法

販売実績の比較を販売地域別・営業所別・営業担当者別・

商品群別・市場ルート別などに区分し、期間比較をする。

また、販売数量の増減による影響や販売単価の上下による影響も

分析する必要がある。

 

3.効果

増加・減少の要因を分析することによって、

何処にどのような問題があるのか、

何時までに何をしなければいけないのか、また、

それは解決できるのか、というように改善策を探っていきます。

 

【比率分析】

仮に経営成績の良否の判定を同業他社と比較しようとした場合、

業種別の同業他社平均値と比較することになりますが、

企業の歴史や規模(売上高・従業員数等)が異なるため、

単純に実数を並べても比較することが出来ませんが、

実数を比率に置き換えると、規模の大小にとらわれず

比較することが出来ます。

 

1.種類(4つの視点)

①収益性(損益計算書で経営成績を分析)

売上高経常利益率、総資本経常利益率、総資本回転率  等々

 

②生産性(ヒト、モノ、などの経営資源の活用度を分析)

労働生産性、労働分配率  等々

 

③安全性(貸借対照表で財政状態を分析)

流動比率、当座比率、固定比率、固定長期適合率、自己資本比率  等々

 

④成長性(期間比較で会社の成長性を分析)

対前年売上高伸び率、各利益の伸び率  等々

 

2.方法

自社の実数を決められたルールで比率に置き換えて、

同業他社平均値等と比較する。

 

3.効果

同業他社の数値(比率)と比較することにより、

上記の4つの視点において何処に問題があるのかを把握し、

比率の計算式を分解分析することにより改善策を探ることが出来ます。

 

財務分析について見てきましたが、財務分析を行ううえで最も大切なことは、

正しい数値を把握することだと思います。

仏教用語に「因果応報」という言葉がありますが、広辞苑によると、

「過去における善悪の業に応じて現在における幸不幸の果報を生じ、

現在の業に応じて未来の果報を生ずること。」とあります。

自社の経済活動の結果が自社の財務諸表であり、

それを正しく分析することで必ずや経営の改善策、

今後の方向性が見えて来ると思います。

 

税理士法人 久保田会計事務所

              
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