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個人版事業承継税制

2019年10月02日

経営支援事業部

こんにちは、経営支援事業部です。

今回は、令和元年税制改正により創設された

個人版事業承継税制についてお話させていただきます。



このブログでも何度かご説明させていただきましたが、

平成30年度の税制改正では法人の事業承継を円滑に進めるために、

法人の事業承継を対象とした事業承継税制の特例が創設されました。

それを受けて、個人事業者においても円滑な事業承継を促進するために、

この個人版事業承継税制が創設されることになりました。


簡単に概要を説明させていただきますと、個人版事業承継税制とは、

青色申告に係る事業を行っていた事業者の後継者として円滑化法の認定を受けた者が、

平成31年1月1日から令和10年12月31日までの贈与又は相続等により、

特定事業用資産を取得した場合には、一定の要件のもと、

その特定事業用資産に係る贈与税、相続税が猶予され、

後継者の死亡等一定の事由により、

その猶予されていた贈与税、相続税の納税が免除されるものになります。


なお、特定事業用資産とは先代事業者の事業の用に供されていた次の資産で

贈与又は相続等の日の属する年の、前年分の事業所得にかかる

青色申告の貸借対照表に計上されていたものをいいます。

①宅地等(400㎡まで)

②建物(床面積800㎡まで)

③②以外の減価償却資産で一定のもの


今回は細かな要件は割愛させていただきますが、

この適用を受ける際には、年齢要件や、事業従事要件、個人事業承継計画の提出等、

満たすべき要件があり、法人版事業承継税制と同じように打ち切り要件もございます。


この税制が創設されたことにより、個人においても事業承継の促進が期待されますが、

個人版事業承継税制には、下記の検討事項がございます。


①通常より相続税が高くなる可能性がある

贈与した特定事業用資産は先代事業者が死亡した場合には、

後継者が贈与時の時価で取得したものとみなし相続税を計算します。

そして相続税は引き続き納税猶予の対象とはなりますが、

建物等のように時の経過とともに価値が減少する資産については、

相続時には贈与時よりも価値が下がっているにもかかわらず、

贈与時の価格で相続税を計算することになります。


②小規模宅地の特例との併用不可

事業のように供している土地については、

400㎡まで評価額を80%減額できる小規模宅地の特例というものがあります。

この個人版事業承継税制を適用すると、この小規模宅地の特例は適用できず、

どちらかの選択適用になります。

小規模宅地の特例は、相続財産全体を圧縮するため他の相続人も

相続税が減額されるというメリットはありますが、

個人版事業承継税制は適用を受けた後継者の相続税のみ猶予され、

他の相続人にはメリットはございません。


この2つは検討すべき大きな事項になりますが、

もちろん適用に関してはこれ以外にも、

入り口から出口まで全体のストーリーをしっかり考え、

本当に適用すべきか否かを考える必要があります。


当事務所では、全体のストーリーの構築から、

そこから出てくる税負担まで綿密にシミュレーションを行い、

個人の事業承継においてもしっかりサポートさせていただきます。

個人の事業承継においてお悩みの方がいらっしゃいましたら、

気軽にご連絡いただければ幸いでございます。



              
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