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固定費の管理について

2022年11月30日

財務事業部

こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 経営財務部です。

新型コロナウィルス感染症の世界的なパンデミックにみまわれて

まもなく3年が過ぎようとしています。

経済が停滞するなか、企業は生き残りをかけて政府の支援策を積極的に活用する一方で、

自助努力で経費(固定費)の削減にも努めてきました。

そこで今回は固定費の管理方法についてお話させていただきます。



先ず以前にも述べましたが、復習も兼ねて、企業利益の方程式についてお話しします。


<企業の利益> = 売上高 × 限界利益率(※) - 固定費


(※)限界利益率(%) =( 売上高 - 変動費 )÷ 売上高 × 100

ここでは簡便的に変動費(仕入高・材料仕入高・外注費・販売手数料・変動家賃)

以外の経費は全て固定費として頂いて結構です。


上記方程式を見ても分かるとおり、

固定費を削減することは企業の利益にとって直接的に大きく影響すすることが分かります。

実際私もコロナ禍において、固定費削減のお手伝いをさせて頂いて、

卸売業で年間6千万円、製造販売業で年間1億円以上の固定費を削減した例があります。

当然コロナ禍でのぎりぎりの選択という側面はあったと思いますが、

経済が動き始めて売上高がコロナ前の8割~9割に回復した現在でも、

前述の卸売業でも固定費の増加は約2千万円、製造販売業でも

その増加は約3千万円に留まっています。

このことから、いかに固定費を管理せずに支出してきたかが分かります。



次に固定費の管理方法についてお話しします。

1.固定費の見える化

固定費(経費)と言っても決算書や試算表を眺めていても分かりません。

販売費一般管理費や製造経費が勘定科目毎に羅列してあるだけで

実際何に使われているかがよく分からない、と仰る経営者が非常に多いものです。

そこで、勘定科目毎に月々の支払先毎又は支払内容毎に一覧表にします。

人件費は社員毎にまとめると良いでしょう。

2.固定費を色づけする

上記で見える化した固定費を、①必要費、②戦略費、③冗費に振り分けします。

3.各費目の支出妥当性を検討する

①必要費

事業遂行のために必要な人員に支払う人件費、

通信や消耗品等の運営費、家賃やリース料等の管理費等が上げられます。

但し、これらの経費は定期的(6ヶ月~1年毎)に見直す必要があります。

何故ならば経営環境は日進月歩変化しており、

今は必要であるが将来的には必要でなくなる可能性があるからです。

また、コロナ禍など急激に経営環境が変化した場合には、

事業縮小も視野に大幅に見直す必要もあるでしょう。

②戦略費

今直ぐには売上・利益の獲得に貢献しないが企業が継続発展して行くために

将来的に必要な経費で、人材育成費や研究開発費などが上げられます。

営業赤字が続いている状況では中々支出するのは難しいものですが、

行政の支援制度などを利用されるのも一考です。

③冗費

字のごとくムダな経費のことです。

広告宣伝費や交際接待費・交通費等で、例年支出しているから、

という理由で費用対効果を吟味せずに支出している場合が散見されます。

ムダな固定費はいかなる場合でも省くように心がけましょう。




税理士法人 久保田会計事務所では法人税や所得税等の税務申告だけでなく

相続対策や事業承継のお手伝いや経営コンサルティングを通してお客様の継続と発展を支援致します。

京都で50年間積み重ねた経験が、きっと皆様のお役に立つものと信じております。


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お待ちしております。




              
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