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機械装置の移設に伴う費用について

2022年12月07日

経営財務部

こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 経営財務部です。

今回は機械装置の移設に伴う費用についてご紹介いたします。



事業で使用している固定資産に対して修理や改修等のために支出した費用のうちに

その固定資産の価値を高めたり耐久性を増すこととなるものが含まれる場合、

その金額を経費とするのではなく資本的支出とし資産に計上する事になります。



では、工場の移転等に伴う機械装置の移設費用についてはどのような取扱になるのでしょうか。


法人税基本通達 7-8-2≪修繕費に含まれる費用≫(2)に

"機械装置の移設(7-3-12≪集中生産を行う等のための機械装置の移設費≫の本文の

適用のある移設を除く。)に要した費用(解体費を含む)の額"とあるように、

一般的に機械装置の移設費は、修繕費等として経費処理されます。



しかし、法人税基本通達 7-3-12においては"集中生産又はよりよい立地条件において

生産を行う等のための一の事業場の機械装置を他の事業場に移設した場合には、

運賃、据付費用等その移設に要した費用(解体費を除く。)の額は

その機械装置の取得価格に算入するとあります。



この場合は、機械装置を移設した事により生産効率があがる事を期待して支出される費用であり

その機械装置の価値が高まる事になりうるからだと考えられます。


*該当機械装置の移設直前の帳簿価格のうちに含まれている据付費(旧据付費)に

相当する金額については経費になります。

なお、その移設費の額の合計額が当該機械装置の移設前の帳簿価格の10%以下である時には、

上記の方法ではなく、移設費の額をその移設した費の属する事業年度の経費にすることができます。



ただし、生産効率向上等の目的ではなく、

既存の機械装置の配置換えをした場合や

新規設備の導入に伴う大がかりな配置換えにかかった移設費用については、

修繕費等として経費処理されます。

それは、その移設が付随的に起こったことにすぎず、

その移設によって機械装置自体の価値が高まる事にはならないと考えられるからです。



いかがでしたでしょうか。


このように、機械装置の移設に関しては、

支出金額の多寡に関わらずその移設の目的が判断基準となりますので、

慎重にご判断いただければと思います。




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