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インボイス制度と簡易課税制度が関係する事例の紹介
2025年12月24日
こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 経営財務部です。
今回は、国税不服審判所が公表した事例を一つ紹介させていただきます。
インボイス制度と簡易課税制度が関係する事例で、事故が起こりやすい論点だと思いますので、
中小企業の方にはぜひご注意いただきたい内容です。
【事例の概要】
事の発端は、免税事業者である請求人がインボイス登録により課税事業者になった際、
過去に簡易課税制度選択届出書を提出済みであったため意図せず簡易課税制度が適用されることになった
というものです。
請求人は「簡易課税制度選択不適用届出に係る特例承認申請書」を使って事後的に簡易課税制度の適用を
やめようとしましたが、税務署は特例の申請を認めず、国税不服審判所も請求を棄却しました。
【事例の詳細】
今回の事例のポイントは、過去に簡易課税制度選択届出書を提出している場合、その届出は
選択不適用届出書を提出しない限り有効であり続けるという点です。
免税事業者である間は選択届出書が有効であっても影響はありませんが、再び課税事業者となったときには
簡易課税制度が自動的に適用されてしまいます。
請求人はインボイス登録により免税事業者から課税事業者になりました。
簡易課税制度の適用を受けることを意図していない場合、請求人はその課税期間の開始の日の前日までに
簡易課税制度選択不適用届出書を提出しておくべきでしたが、どうやら請求人はこの手続きを
失念されていたように見受けられます。
簡易課税制度の適用をやめようとする事業者が、選択不適用届出書を期限までに提出できなかった場合において
災害等のやむを得ない事情があるときは、例外的に課税期間開始後に選択不適用届出書を提出することを
認める特例があります。(「簡易課税制度選択不適用届出に係る特例承認申請」)
請求人はこの特例を使って選択不適用届出書を事後的に提出しようとしましたが、
税務署は特例の適用を認めませんでした。
争点は請求人の不知・誤解等による選択不適届出書の提出漏れが「やむを得ない事情」として
認められるかどうかです。
請求人は課税期間の中途から課税事業者となったこと等を理由に、事前に選択不適用届出書を提出することは
不可能であったと主張しました。
しかし国税不服審判所は、事前に検討することは可能であったとし、事業者の不知・誤解等の主観的事情は
「やむを得ない事情」には当たらないとの判断を下しました。
複雑化している消費税法の手続き関係を考えれば厳しい裁決のようにも感じますが、
裁決の根拠には納得せざるを得ないのも事実です。
【まとめ】
今回の事例は悪意のない不知や失念によるもので、どこの企業にも起こりうるものでなないかと思います。
免税事業者である間も簡易課税制度の選択が有効か無効かを把握しておくことは難しいため、
このような事故を防ぐには、免税事業者になる際は一旦簡易課税制度の選択不適用届出書を提出しておくことが
有効な対策ではないでしょうか。
消費税法の手続きは複雑で、届出の効力が生じる時期も手続きによって様々です。
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