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貸付用不動産の相続税評価額の見直しについて

2026年01月28日

資産承継部

こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 資産承継部です。

今回は、令和8年度税制改正大綱で発表された「貸付用不動産の相続税評価額の見直し」について
お話しさせていただきます。

皆様ご存じの通り、令和6年からタワーマンションの評価が変更となりました。
これにより時価と相続税評価額の乖離は一部是正されましたが、続いて「貸付用不動産」についても
評価の見直しが行われることとなります。


1. 従来の相続税評価:なぜ有効な対策だったのか
従来、貸付用不動産は時価と相続税評価額の乖離が大きく、相続税対策として有効な手段の1つでした。

土地:路線価評価額(時価の約80%の金額)⇒ 貸家の敷地はさらに「約20%の減額」

建物:固定資産税評価額(時価の約60%の金額)⇒ 貸家はさらに「30%の減額」

つまり、亡くなる直前に賃貸用不動産を購入すれば、その相続税評価額は購入時の約50%という
低い水準となり、大きく相続税を節税することが可能だったのです。


2. 今後の改正案:評価方法の激変
今回の改正案では、評価額の計算根拠が根本から変わります。

【今後の相続税評価】
「被相続人等が取得等をした貸付用不動産に係る取得価額を基に地価の変動等を考慮して
計算した価額の80%に相当する金額」

この対象となるのは、以下の条件に当てはまる物件です。

【対象となる不動産】
「被相続人等が課税時期前5年以内に対価を伴う取引により取得又は新築をした一定の貸付用不動産」

つまり、相続開始の5年前に購入(新築含む)した物件の相続税評価額は、購入時の80%となります。

これにより、亡くなる直前に賃貸用不動産を購入するという節税対策はほぼ使えなくなります。


3. 適用時期と未確定な要素
この改正は、「令和9年1月1日以後に相続等により取得をする財産の評価」に適用されます。
ただし、現時点では以下の点が不透明であり、注意が必要です。

対象が「貸付用不動産」としか記載されておらず、範囲が広い。

地価の変動についても、どのように計算式に反映されるか未確定。
(そもそも計算式に反映されるかも分かりません)


4.まとめ
この改正はタワーマンション評価に続き、非常に大きな改正になります。

「亡くなる直前に買えば評価が下がる」というこれまでの常識が通用しなくなるため、
今後の動向が非常に気になるところです。





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