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令和8年度の源泉所得税の改正について

2026年05月27日

経営財務部

こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 経営財務部です。

国税庁より令和8年度税制改正における「所得税の基礎控除の引上げ等」に関する
特設ページが公表されました。

今回は、給与計算や年末調整の実務に影響する「基礎控除の引上げ等」の改正内容について、
その要点をお伝えします。


1. 基礎控除額の引上げ
合計所得金額に応じて基礎控除額が引き上げられます。

令和8年・9年分については、合計所得金額が489万円以下(給与収入のみの場合665万円以下)の方は、
基礎控除額が104万円となります。(改正前は68万円~95万円)

合計所得金額が2,350万円以下の方も段階的に引き上げられますが、2,350万円を超える方については
改正はありません。(基礎控除0円)


2. 給与所得控除の最低保障額の引上げ
給与所得控除の最低保障額が65万円から74万円に引き上げられます。

最低保障額の引き上げが目的ですので給与収入が220万円以下の方が対象となり、
220万円超の場合の給与所得控除額に改正はありません。


3. 扶養親族等の所得要件の改正
基礎控除や給与所得控除の改正に伴い、扶養控除などの対象となる親族の所得要件(合計所得金額)も
以下の通り引き上げられます。

扶養親族・同一生計配偶者等:62万円以下(136万円以下)
特定親族:62万円超123万円以下(136 万円超 197万円以下)
配偶者特別控除:62万円超133万円以下(136 万円超 207万円以下)
勤労学生:89万円以下(163 万円以下)

※()書きは給与収入のみの場合の給与収入額


4. 実務上の留意点とスケジュール
今回の改正において、実務上特に注意すべき点は「いつから適用されるか」というタイミングです。

・11月分までの源泉徴収事務に変更なし
これらの改正は原則として令和8年12月1日に施行されるため、令和8年11月までの月々の給与支払における
源泉徴収事務(源泉徴収税額表の適用等)には変更はありません。

・12月の年末調整で精算
改正後の基礎控除額や給与所得控除に基づいた1年間の税額計算は、令和8年12月に行う
年末調整の際に行われます。

ここで、11月分までに旧税額表で計算された源泉徴収税額との精算を行うことになります。

・申告書の提出
改正によって新たに扶養親族等の要件を満たすことになった親族がいる場合は、令和8年12月1日以後に
支払う給与等から適用を受けるために「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」などの提出が
必要となります。
令和7年の年末調整と同様のイメージでお考え下さい。

最後に、本年には影響ありませんが令和9年以降には「防衛特別所得税」が創設されます。

令和9年1月1日以後に生ずる所得に対し、新たに防衛特別所得税として源泉徴収すべき所得税額の
1%相当額が課されることとなりました。

これと同時に現在課されている復興特別所得税の税率が2.1%から1.1%に引き下げられます。
両者を合わせた付加税率は合計2.1%となり、現行の復興特別所得税率(2.1%)と負担額は変わりません。

ここ数年はこれらのように生活に直結する所得税の改正が続いております。

報道等にもありますように扶養親族の要件等も改正されていますので、改めてのご確認を
されてみてはいかがでしょうか。





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