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純資産価額方式が適用される非上場株式評価における法人税等相当額控除割合の見直しについて
2026年05月13日
こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 資産承継部です。
今回は、純資産価額方式が適用される非上場株式評価における法人税等相当額控除割合の見直しについて
お話させていただきます。(非上場株式とは証券取引所に上場していない会社の株式です。)
非上場株式の評価には、
主に「類似業種比準価額方式(※1)」と「純資産価額方式(※2)」の2つの方法がありますが、
今回は、法人税等相当額控除割合の見直しとなる「純資産価額方式」を中心にご説明します。
(※1)類似業種比準価額方式は上場企業の株価水準を基に評価する方法
(※2)純資産価額方式は会社の資産・負債を相続税評価額に置き換えて算定する方法
まず結論からお伝えすると、今回の改正により純資産価額方式が適用される非上場株式の評価は
少し下がる方向となります。
そもそも、純資産価額方式が適用される非上場株式の評価は「会社を今すべて売却した場合にいくら残るか」
という考え方をベースに算定されます。
ただし、会社が保有する土地や有価証券など、買ったときより高くなった分の利益(含み益)がある場合、
将来それを売却すると法人税等が課税されます。
そのため、評価上はあらかじめその「将来の税金」を見込んで差し引く仕組みとなっています。
これまで、この将来の税金の見積りは"37%"で計算されていましたが、今回の改正により
"38%"へ引き上げられました。
つまり、将来かかると見込まれる税金を「少し多めに見積もる」ようになった、ということです。
この変更の背景には、令和7年度税制改正で創設された「防衛特別法人税」があります。
新たな税金が加わることで、法人に係る税負担がわずかに増加するため、それを評価にも反映させる形で
見直しが行われました。
今回の改正で何が変わるかというと、将来かかると考える税金を、これまでより少し多めに
見込むようになります。
そうすると、その分だけ会社の価値から差し引く金額が増えるため、結果として純資産価額方式が
適用される非上場株式の評価額は少し下がることになります。
もっとも、今回の変更は「37%から38%へ」と1%の引き上げにとどまるため、
影響は限定的です。
しかし、不動産や有価証券など、含み益の大きい資産を多く保有している会社では、
評価差額が大きくなるため、結果として株価への影響も無視できないケースがあります。
なお、今回の改正に関連する注意点として、防衛特別法人税には一定の基礎控除がありますが、
評価計算上はこの控除は考慮されていません。
これは、計算を複雑にしないための措置であり、あくまで評価上では「一律の割合」で
処理することとされています。
適用時期については、本改正の背景となる防衛特別法人税は、令和8年4月1日以後開始事業年度から
適用されます。
純資産価額方式が適用される非上場株式の評価は、相続や遺贈、贈与により取得した日を基準に
適用されます。
したがって、令和8年4月1日以後に取得した場合は38%、それ以前に取得した場合は従来どおり
37%で計算されます。
今回の改正は、将来の税金を少し多めに見積もるようになった変更であり、その結果として
「純資産価額方式が適用される非上場株式の評価が少し下がる」というものです。
大きな制度改正ではありませんが、贈与のタイミングや相続対策を検討する上では、
影響を把握しておくことが重要です。
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