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企業グループ間取引の「書類保存の特例」について

2026年06月03日

経営財務部

こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 経営財務部です。

今回は、令和8年度税制改正で新たに創設された「企業グループ間の取引に係る書類保存の特例」について
ご紹介します。

グループ会社がある法人様にとっては、今すぐ対応が必要な改正です。

1.この制度が創設された背景
グループ内取引では、請求書に「一式〇〇万円」とだけ記載され、金額算定の根拠が
書類に残されていないケースが少なくありませんでした。

このような取引は、グループ内での恣意的な所得移転に悪用されるリスクがあるとして
税務調査でたびたび問題となっており、今回の改正はその是正を目的としています。


2.制度の概要と適用時期
内国法人が「関連者」との間で「特定取引」を行った場合、注文書・契約書・請求書等に
「対価の算定根拠となる事項」が記載されていないときは、不足事項を補う「補完書類」を
作成・保存しなければなりません(電磁的記録での保存も可)。

令和8年4月1日以後に開始する事業年度から適用されており、すでに制度は始まっています。


3.「関連者」と「特定取引」の範囲
「関連者」とは、移転価格税制と同じ基準で判定され、持株関係・実質的支配関係等がある者が該当します。

国内・国外を問わず対象となる点にご注意ください。


「特定取引」の対象は主に以下の2つです。

①知的財産権等の譲渡または貸付け(特許・商標・著作権・プログラム等)
②特定の役務提供(経営指導料・マネジメントフィー・情報提供料、研究開発・広告宣伝支援、
専用資産の使用・維持管理等)

なお、「不動産賃貸の賃貸料は対象外」です。


4.違反した場合のリスク
この規定に違反した場合、青色申告承認の取消事由にもなり得るとされています。

青色申告が取り消されると、欠損金の繰越控除など多くの税務メリットを失うことになり、
実務上の影響は非常に大きいといえます。


5.実務上の対応ポイント
まず自社のグループ内取引を洗い出し、特に以下の取引がある場合は書類整備を優先してください。

・経営指導料・マネジメントフィーの支払い・受領
・グループ間でのシステム利用料・サービス委託料
・特許やノウハウのライセンス料

取引実態に即した契約書を整備し、対価の算定根拠が記録として残るよう管理することが重要です。
これまで口頭や慣例で行ってきた取引についても、この機会に文書化を進めることが必要です。


6.まとめ
本特例はすでに施行されています。グループ会社がある法人様は、早急に書類の整備状況をご確認ください。





税理士法人 久保田会計事務所では、法人税や所得税等の税務申告だけでなく

相続対策や事業承継のお手伝いや経営コンサルティングを通してお客様の継続と発展を支援致します。


京都で50年間積み重ねた経験が、きっと皆様のお役に立つものと信じております。


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お待ちしております。


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