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新制度「育成就労制度」の所得税の源泉徴収について

2026年11月04日

経営財務部

こんにちは。税理士法人 久保田会計事務所 経営財務部です。
  
国税庁は9月18日に令和9年4月1日から運用開始となる「育成就労制度(外国人の育成就労の適正な実施
及び育成就労外国人の保護に関する法律(育成就労法)に基づく制度)」において支給される
給与に対する所得税の源泉徴収の対象の取り扱いについて明らかにしました。

本記事では、現行の技能実習制度との違いや、実務において最も重要となる
「税務上の取り扱い」について解説します。


【現行】
技能実習制度とは・・・
 技能移転による国際貢献を目的としており、技能実習を在留資格としています。

在留期間は通算最長5年です。

技能実習生は修得した技能等を本国に帰国後に活用することを前提としており、
帰国が制度上の原則となっています。


【新制度】

育成就労制度とは・・・
 技能を有する人材を育成し人材確保を目的とする制度です。
育成就労を在留資格としています。

在留期間は原則3年です。

育成就労を行わせようとする者(会社側)は育成就労外国人ごとに育成就労の実施に関する計画書、
育成就労計画を作成し、所定の認定を受ける必要があります。


【現行制度と新制度の違い】
・人材確保が目的となっているため技能実習制度と異なり帰国を前提とする要件等は撤廃されます。

・育成就労外国人は、育成就労実施者との雇用契約に基づき、育成就労実施者の事業所等において
業務に従事し、その対価として給与の支払いを受けます。

・技能実習制度においては技能実習は労働力の需給の調整の手段としておこなわれてはなりませんが、
育成就労制度については同旨の規定は設けられていません。

 ・技能修得に必要な「必須業務」に従事する時間の制限も緩和されたほか、「関連業務」や
「周辺業務」の区分も廃止。
 

以上により柔軟な働き方が可能となりました。


【所得税の源泉徴収について】
 所得税法上、居住者が雇用契約に基づき給与の支払いを受ける際には給与所得として
課税対象となります。

技能実習制度においては、租税条約では個人が「専ら・・・訓練を受ける」者に該当する場合には、
一定の要件の下で、国内で支払われる給与に係わる所得税を免除する規定を有しているものがあります。

そのため現行の技能移転を目的とする技能実習制度により、技能実習生が租税条約の
該当国の国籍を有していたり、滞在期間など要件を満たしている場合、租税条約の
「専ら・・・訓練を受ける」者として給与に係る所得税を免除する規定を適用できることがあります。

 一方、新制度の育成就労制度は人材不足分野における人材確保を目的としており、
新制度により我が国に在留する者であり育成就労実施者との雇用契約に基づき、
育成就労産業分野に属する幅広い技能を要する業務に従事し、その対価として給与の支払いを
受ける事が予定されているため、原則として、租税条約で定める「専ら・・・訓練を受ける」者に
該当せず、育成就労実施者から支払を受ける給与の収入金額については、給与所得として、
所得税の課税対象及び源泉徴収の対象になるとしました。

育成就労制度で企業(育成就労実施者)から支払われる給与については、日本人従業員と同様に
給与所得として所得税の課税対象となり、源泉徴収が必要となります。

制度移行の際には、給与計算や外国人労働者への手取り額の事前説明などに十分な注意が必要です。





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