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おにぎり屋たんと【事業拡大編】~第三話~

2009年07月04日

今回は、おにぎり屋たんと【事業拡大編】第3話。

 

初めてご覧いただく方は是非

おにぎり屋たんと【事業拡大編】第1話

からどうぞ。

 

 

馴染みのお客さんに思いがけず「おにぎり」の配達を頼まれた小町さん。

あれからどうしたのでしょうか・・・?


***********************

「おおきにー。おにぎり屋たんとです。

こんにちはぁー。奥さんいはりますかー?」

 

昔ながらの古い家屋と新築の近代的な建物が並ぶ、

どこにでもあるようなとある町内。

その一角に軒を並べる一件の町家へ私は足を運んでいた。

 

勝手に引き戸をがらがらと音を立てて開けると奥へと直接声をかける。

京都・・というか私の住んでいる付近では

少なくともあまり玄関に鍵をかけない。

特に暑い季節は戸を開け放して風の通りを良くしたりするし、

玄関付近の部屋で腰を下ろして近所の人とおしゃべりをしたり、

家の外に置いた木で出来た長いすで囲碁をするおじさん達の姿もある。

 

不用心と思う人もいるかもしれないが、私はこういう所が好きだ。

 

最近では「京都らしい」建物は

どんどん取り壊されて随分姿を消していて、

古き良き時代の町並みはどんどん変わっていっている。

子供の頃に馴染んでいた光景もかなり様変わりしてしまった。

 

勿論、その一方で町家保存会の人達が尽力して

町屋の改修をしたり、地方から町家に住みたいと

探しに来た人の為に、町家の持ち主との間を取り持ったりと

色々な試みはされているが・・・・。

古い物が壊されて新しいものが建つ方が

今はまだ早い様に思えて・・少し寂しく感じる。

だから、こういう家が残っていることが素直に嬉しい。

 

新築でも外側の外見だけでも和風にしてくれたらいいのに・・

とは実は密かに思うこと。

海外ではそういう義務づけのある国が多いと知った時

はちょっと羨ましく感じた。

その裏側にはそこに住む人の色々な苦労があるとは思うが・・・。

いつまでも、昔ながらの町並みがそこにあるというのは

素敵なことに思えたから。

 

だから将来、もしきちんとしたお店が持てたら外観は京都らしい、

町並みに沿った建物にしたいと考えていたりする。

 

(・・・・・・あくまで、今のところは夢だけれど。)

 

今はそれに向かって頑張る時期だ、と気合いをいれていると、

町家ならではの「うなぎの寝床」と言われる

奥にながーい造りの通路から声が聞こえてきた。

 

『はぁーーーーーーーい。奥にいるから入ってきてくれるかーーーー?』

 

「はぁーーーーい!分かりました。今からそっちへ行きますーーーーっ」

 

奥へ聞こえるように返事を返すと、声のした方に向かうことにした。

 

第4話へ続く。 

 

税理士法人 久保田会計事務所                           

              
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