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少額減価償却資産の特例の改正内容(令和8年度税制改正)について
2026年03月18日
こんにちは。
税理士法人 久保田会計事務所 経営財務部です。
3/11付けのブログ( https://www.kubotax.com/blog/2026/03/82026.html )でも触れていましたが、
少額減価償却資産の特例の改正内容(令和8年度税制改正)について、
もう少し掘り下げてお話したいと思います。
令和8年度税制改正では、中小企業の設備投資を後押しする制度である
「少額減価償却資産の特例」が見直される予定です。
今回の改正では、物価上昇やデジタル化による設備費用の増加を背景に、即時償却
(購入年度に全額経費化)できる金額の基準が引き上げられる点が大きなポイントです。
この記事では、改正内容のポイントと、実務で気を付けたい点について整理します。
■そもそも「少額減価償却資産の特例」とは?
通常、パソコンや機械設備などの固定資産を購入した場合は、購入した年に
全額を経費にすることはできません。
資産の種類ごとに定められた「耐用年数」に応じて、数年にわたって少しずつ経費にしていく
減価償却という処理を行う必要があります。
しかし、中小企業については設備投資をしやすくするため、特例として一定金額未満の資産は、
購入した年度に全額経費にできる制度が設けられています。
これが 「少額減価償却資産の特例」です。
■今回の税制改正では、この制度について次のような見直しが予定されています。
項目
対象となる取得価額:
【現行】30万円未満 /【改正後】40万円未満
年間合計限度額 :
【現行】300万円 /【改正後】300万円(変更なし)
対象企業の従業員数:
【現行】常時500人以下 /【改正後】常時400人以下
適用期限:
【現行】2026年3月31日まで /【改正後】2029年3月31日まで(延長予定)
最大のポイントは、即時償却できる資産の上限が30万円未満から40万円未満へ引き上げられることです。
■購入タイミングによって扱いが変わる可能性も
税制改正では、通常「施行日以後に取得した資産」から新しい制度が適用されますので、
施行日によっては同じ金額の設備でも購入時期によって扱いが変わる可能性があります。
※なお、施行時期は改正法成立後に正式に決まる予定です。
例えば、改正が2026年4月頃に施行された場合、
購入時期:2026年3月 /設備価格:35万円 /取扱い:即時償却不可
購入時期:2026年4月以降 /設備価格:35万円 /取扱い:即時償却可能
このように、事業共用日によって税務上の扱いが変わる可能性があるため、
設備投資を予定している場合は注意が必要です。
■税込・税抜の判定にも注意
取得価額の判定は、消費税の経理方式によって異なります。
事業者
免税事業者 ⇒判定基準:税込価格
課税事業者(税抜経理)⇒判定基準:税抜価格
課税事業者(税込経理)⇒判定基準:税込価格
例えば本体価格が39万円でも、税込では40万円を超える場合があります。
そのため、自社の経理方式に応じて判定する必要があります。
いかがでしたでしょうか。
この改正により、これまで減価償却で数年に分けて経費計上していた30万円台の設備についても、
購入した年度にまとめて経費として処理できる可能性が広がります。
繰り返しになりますが、今回の改正では、改正後に開始する事業年度から適用されるのではなく、
施行日以後に取得した資産から適用される予定とされています。
そのため、施行日によっては同じ事業年度であっても資産の取得時期によって取扱いが
異なる可能性があります。
設備投資を検討している場合には、購入時期や金額によって税務上の取扱いが
変わる可能性もあるため、制度内容や施行時期を確認しながら検討することが重要です。
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